つうしん‐いん〔‐ヰン〕【通信員】例文一覧 28件

  1. ・・・「僕は近々上海の通信員になるかも知れない。」 彼の言葉は咄嗟の間にいつか僕の忘れていた彼の職業を思い出させた。僕はいつも彼のことをただ芸術的な気質を持った僕等の一人に考えていた。しかし彼は衣食する上にはある英字新聞の記者を勤めている・・・<芥川竜之介「彼 第二」青空文庫>
  2. ・・・、泉鏡花の「外国軍事通信員」等を見ても、その水っぽさと、空想でこしらえあげたあとはかくすべくもない。だが、それらの一つ一つの各作家に於いても、あまりに重要でない作品に対して吟味を与えることは、恐らくそう必要ではなかろう。それよりは、一九三一・・・<黒島伝治「明治の戦争文学」青空文庫>
  3. ・・・しかしそれよりもこの人に感心したのは氏が先年H子夫人と同伴で洋行したときに、パリ在住の通信員によって某紙上に報ぜられたこの夫妻の行動に関する記事を読んだときである。パリのまん中でパリジャンを「異人」と呼び、アンバリードでナポレオンの墓を見て・・・<寺田寅彦「試験管」青空文庫>
  4. ・・・ 今年の正月にノースクリッフ卿がコロンボでタイムスの通信員に話した談話の中に、「東洋の新聞の中では日本のがいちばん信用ができる。ただしいわゆる『第三面』として知られた notorious scandal のためにそこなわれてはいるが」と・・・<寺田寅彦「一つの思考実験」青空文庫>
  5. ・・・そしてバタ生産に関する農村通信員の面白い批判が掲載されている。バタ工場の支配人を代えろ!バタ工場上ナザロフスキーの支配人ゴルデーエフは生産に従事することを欲していない。工場は無管理状態に君臨されている。工場が燃料に欠乏を感じ・・・<宮本百合子「新しきシベリアを横切る」青空文庫>
  6. ・・・労農通信員の問題も、現在の日本の民主的文化運動の中では、その重要性が十分理解されていない。日本の民主的な文化、文学運動をより発展させるために有益なモメントがいくつか発見されるという意味からも、こんにち、これらのソヴェト報告は生々とした価値を・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」青空文庫>
  7. ・・・案内の若い、労働通信員をしている技師と工場内の花の咲いたひろい通路を歩いていたら、こっちでは電熱炉で鉄を溶かしている鍛冶部の向い側のどこかで、嬉しそうなピアノの音がしはじめた。「セルマシストロイ」は巨大工場で未完成だ。各部がまだクラブを・・・<宮本百合子「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」青空文庫>
  8. ・・・ 職場の壁新聞・工場新聞は、三十万人の労働通信員、農村通信員に意見発表の機会を与えているばかりではない。やっと二年前に文字を書くことを覚えた六十の婆さんに向っても、開放されている。工場内には、はじめ、極く日常の出来事に関する感想を壁新聞・・・<宮本百合子「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」青空文庫>
  9. ・・・かえし、プロレタリア文学の中に解放運動における婦人大衆の独特な歴史的実践が階級全体の闘争との生々しい連関においてもっともっと隈なく描かれるように、婦人のプロレタリア・農民作家がドシドシ文学サークル員・通信員の中から養成されるように、日本プロ・・・<宮本百合子「国際無産婦人デーに際して」青空文庫>
  10. ・・・ゆたかな声量と生粋のソヴェト人の歌好きのこころで「前線通信員」の活気横溢する歌をうたう、ゴルバートフ。一九一七年以後に成長して、社会主義建設の中で青年となった新しい気質のソヴェト作家が、あらゆる人々とともにナチスに侵略された自分たちの建設祖・・・<宮本百合子「ゴルバートフ「降伏なき民」」青空文庫>
  11. ・・・労働者農民の文学好きな人たちは、どのようにして職場からの通信員となり、大衆場面で文学的成長をとげてゆくかという過程にふれている。サガレンでは経験されなかったらしいが、一九三〇年ごろからソヴェトでは自立劇団と少数民族劇団が年に一度モスクワで演・・・<宮本百合子「しかし昔にはかえらない」青空文庫>
  12. ・・・勤労人民の政治的文化的発言の一つのかたちとして、ファシズムとたたかう日常の方法として、職場、学校サークル内に通信員活動を提案したことはただふん囲気だけあるおしゃべりだったろうか。わたしの講演をきいて入党したといっているひとが世田ヶ谷のある細・・・<宮本百合子「事実にたって」青空文庫>
  13. ・・・におけるこの問題が起った社会的根拠は、第一次五ヵ年計画の成果によってプロレタリア文学運動の分野にあっても、他の生産部門においてと同様、多数の新しい労働者、集団農場員幹部をもつようになったこと、労農文学通信員からおびただしい新進作家が輩出して・・・<宮本百合子「社会主義リアリズムの問題について」青空文庫>
  14. ・・・ 経営・農村で働きつつ、闘争しつつプロレタリア文学を擁護し、それを制作してゆく労農文学通信員などこそ、同志小林が前衛作家として築いた到達点を推し進めるべき歴史的必然性の上にたっている。我々は、鋭く強靭に、粘りづよく自身の日常闘争を押しす・・・<宮本百合子「小説の読みどころ」青空文庫>
  15. ・・・労働通信員。「亭主は女房をなぐる権利をもっているのでしょうか?」 やっぱりこのスモーリヌイの婦人部の仕事で、農村の女を目標にいろんな講話会が開かれた。 これはそのとき送られた質問の一つだ。 スモーリヌイでは地階に大食・・・<宮本百合子「スモーリヌイに翻る赤旗」青空文庫>
  16. ・・・「前線通信員」の歌の文句のとおり、活気をもったソヴェト作家のほとんどすべてが「東に西に、南に北に」祖国防衛のために協力した。戦争が終ったとき、これらの作家たちが、疲労を休めながら、戦争中の文学的収穫の整頓・出版に忙しかったことは想像される。・・・<宮本百合子「政治と作家の現実」青空文庫>
  17. ・・・ 労農通信員のマルーシャが、みんなにからかわれながら、額におちてくる金髪をふりあげふりあげ上気した顔をして小形写真機を覗いている。マルーシャは労働者新聞に自分達工場の婦人デーの模様を書き、何とかして、この罪のない、おどけたアガーシャ小母・・・<宮本百合子「ソヴェト同盟の三月八日」青空文庫>
  18. ・・・自主的なこういう文化活動がどんな価値高いものであるかということは革命後十四年目の今日、ソヴェト文壇の新進作家達が殆ど皆、勤労大衆の中から出た労農通信員、それでなければコムソモール出の人々であるのを見ても判る。こういう人達の作品は題材に於いて・・・<宮本百合子「ソヴェト「劇場労働青年」」青空文庫>
  19. ・・・ バックによって描かれているこの中国の民衆生活の内奥にある積極的な力の側に立って、アグネス・スメドレーが通信員として活動している事実は何と深い、心持をうごかされることであろう。バックは、今日まで動いて来た中国とともに自身の生活を進め、そ・・・<宮本百合子「中国に於ける二人のアメリカ婦人」青空文庫>
  20. ・・・「そして『共産青年同盟プラウダ』の通信員です」 私はきいた。「坑内で働いているんですか?」 ソヴェト同盟では十八歳以下の青年労働者は一日六時間以下、十六歳以下は四時間以下しか労働を許さない。それで八時間労働に同じだけの賃銀をとり・・・<宮本百合子「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」青空文庫>
  21. ・・・然し現在各地の農村工場から送られて来る通信員の報告又は投書などには、その質において百の大田洋子が寄っても書けないいいものがあります。 文学の隆盛は階級の隆盛と密接に結びついています。一定の階級が勃興期にある時はその階級の文学も隆興し、そ・・・<宮本百合子「婦人作家の「不振」とその社会的原因」青空文庫>
  22.  文学新聞には現在二百六七十人ばかりの通信員がいます。そのうち婦人の通信員は九人です。みなさん、これは実に少いと思いませんか。 日本にはおよそ九十万人の工場に働いている婦人がいます。工場での首キリ反対、賃下げ反対に立って・・・<宮本百合子「婦人読者よ通信員になれ」青空文庫>
  23. ・・・それから若いコムソモールの男女から、労農通信員の中から、わかての作家が生れはじめて来ていることなどについてであったろうと思う。アンナ・カラヴァーエは一九三〇年にオソアビアヒムの文学サークル指導をしていたし、同じ年赤軍の文学サークルの作った戯・・・<宮本百合子「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」青空文庫>
  24. ・・・ 大衆の中からの労農通信員こそ、新しい文化芸術創造の階級的萌芽である。彼らの中から、そろそろ現れて来はじめた若いプロレタリア作家こそ、存在そのものの本質においてすでに前衛的要求をもっている。 作家同盟は、労農通信員を組織し、その文化・・・<宮本百合子「文芸時評」青空文庫>
  25. ・・・文学サークルの雑誌・文学新聞・アカハタ、いろいろの民主的出版物は、いつも読者との直結をのぞんでいながら通信員を育てあげることについて消極的でした。組合の文化部が壁新聞については馴れてきたけれども、自分たちの通信員をもつことにはまだ無関心です・・・<宮本百合子「平和運動と文学者」青空文庫>
  26. ・・・工場の労働者がどの作品を一番愛読したかという表などで飾られている。工場の労働通信員たちは、黙ってしかし胸をときめかしている。ゴーリキイが自分達の工場へ見学に来たら、それこそ腕一杯の素晴らしい記事を書かなければならない、と。――ゴーリキイが昔・・・<宮本百合子「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」青空文庫>
  27. ・・・『文新』『働く婦人』等への投書家、読者、通信員へのソシキ的働きかけを忘れることなく、しかも最も直接的に、即刻なされねばならない。サークル活動をあくまでも主として。だが私達のサークル活動が、工場・農村のメーデー行進へ性急にひきずり込むため・・・<宮本百合子「メーデーに備えろ」青空文庫>
  28. ・・・そして、段々長い通信も送れるようになり、『働く婦人』の通信員となれれば、お互にどんなに助け合えるでしょう!『働く婦人』を支持するのは、決して、そこの事務所で働くということだけに限られていません。 それどころか、一人でも多く直接購読者・・・<宮本百合子「「我らの誌上相談」」青空文庫>