つち‐けむり【土煙】例文一覧 2件

  1. ・・・目の前に聳えた松樹山の山腹にも、李家屯の我海軍砲は、幾たびか黄色い土煙を揚げた。その土煙の舞い上る合間に、薄紫の光が迸るのも、昼だけに、一層悲壮だった。しかし二千人の白襷隊は、こう云う砲撃の中に機を待ちながら、やはり平生の元気を失わなかった・・・<芥川竜之介「将軍」青空文庫>
  2. ・・・生徒等が戯れに突落す石は、他の石にぶつかったり、土煙を立てたりして、ゴロゴロ崖下の方へ転がって行った。 堀起された岩の間を廻って、先生方はかわるがわる薄暗い穴の中を覗き込んだ。浮き揚った湯の花はあだかも陰気な苔のように周囲の岩に附着して・・・<島崎藤村「岩石の間」青空文庫>