つま‐じるし【爪標/爪印】例文一覧 3件

  1. ・・・おとよは省作のために二年の間待ってる、二年たって省作が家を持てなければ、その時はおとよはもう父の心のままになる、決して我意をいわない、と父の書いた書付へ、おとよは爪印を押して、再び酒の飲み直しとなった。俄かに家内の様子が変る、祭りと正月が一・・・<伊藤左千夫「春の潮」青空文庫>
  2. ・・・ここの処へただちょっとお前の前肢の爪印を、一つ押しておいて貰いたい。それだけのことだ。」 豚は眉を寄せて、つきつけられた証書を、じっとしばらく眺めていた。校長の云う通りなら、何でもないがつくづくと証書の文句を読んで見ると、まったく大へん・・・<宮沢賢治「フランドン農学校の豚」青空文庫>
  3. ・・・口書清書に実印、爪印をさせられた。 二十八日には筒井から五度目の呼出が来た。用番老中水野越前守忠邦の沙汰で、九郎右衛門、りよは「奇特之儀に付構なし」文吉は「仔細無之構なし」と申し渡された。それから筒井の褒詞を受けて酉の下刻に引き取った。・・・<森鴎外「護持院原の敵討」青空文庫>