つめ‐こ・む【詰(め)込む】例文一覧 6件

  1. ・・・試験さえすめば数カ月後には大丈夫綺麗に忘れてしまうような、また忘れて然るべきような事を、何年もかかって詰め込む必要はない。吾々は自然に帰るがいい。そして最小の仕事を費やして最大の効果を得るという原則に従った方がいい。卒業試験は正にこの原則に・・・<寺田寅彦「アインシュタインの教育観」青空文庫>
  2. ・・・実際に大汗をかいて長い時間を費やした後に、やっと無理やりに詰め込む事が出来たのであった。日本への土産にドイツやイギリスで買って来たつまらない雑品に一つ一つ高い税をかけられた。その間に我が親愛なる税関吏は止みなくチューインガムをニチャニチャ噛・・・<寺田寅彦「チューインガム」青空文庫>
  3. ・・・ クリスマスの用意に鵞鳥をつかまえてひざの間にはさんで首っ玉をつかまえて無理に開かせた嘴の中へ五穀をぎゅうぎゅう詰め込む。これは飼養者の立場である。鵞鳥の立場を問題にする人があらばそれは天下の嘲笑を買うに過ぎないであろう。鵞鳥は商品であ・・・<寺田寅彦「読書の今昔」青空文庫>
  4. ・・・事がらによってはかえって一時に詰め込むよりも適当に小切ったほうが理解にも記憶にも有効であるという事は実験心理学者の認めるところである。私の知っている範囲でも、毎日電車に乗っている間だけロシア語を稽古したり、カントを読んだりしてそれで相当な効・・・<寺田寅彦「一つの思考実験」青空文庫>
  5. ・・・しかしわれわれ初心の者が連句を作る際に往々一句の長句あるいは短句の内にあまりたくさんの材料を詰め込むためにかえって連句の体を失し、その結果付け句を困難ならしめることがあるのは、畢竟俳句と連句との区別を忘れるためであると感じることがしばしばあ・・・<寺田寅彦「連句雑俎」青空文庫>
  6. ・・・ゴーリキイは主人が家具、敷物、鏡その他に執着し、こせこせとそれらを自分の家の中に詰め込むのが厭わしかった。市場の倉庫からサモワールだの箱だの鋏までくすねて来るのを見るのは厭しかった。その不恰好な置かたや塗料の匂いまで癪にさわった。彼のまわり・・・<宮本百合子「マクシム・ゴーリキイの伝記」青空文庫>