つめ‐よ・る【詰(め)寄る】例文一覧 4件

  1. ・・・ と、満右衛門が詰め寄ると、「――貴方は、御主人の大切な用を頼むのに、手をお下げにならん。普通なら、両手を爾と突いて、額を下げて頼むところでしょうがな……」 と言われた。途端に、満右衛門は頭を畳に付けて、「――田舎者の粗忽許・・・<織田作之助「勧善懲悪」青空文庫>
  2. ・・・ 翌日、瞳に詰め寄ると、古くからの客ゆえ誘われれば断り切れぬ義理がある。たまに活動写真ぐらいは交際さしたりイなと、突っ放すような返事だった。取りつく島もない気持――が一層瞳へひきつけられる結果になり、ひいては印刷機械を売り飛ばした。あち・・・<織田作之助「雪の夜」青空文庫>
  3. ・・・と眼を釣上げて詰寄るだろう。「御気に触わったら御勘弁。一ツ差上げましょう」と杯を奉まつる。「草葉の蔭で父上が……」とそれからさわりで行くところだが、あの時はどうしてあの時分はあんなに野暮天だったろう。 浜を誰か唸って通る。あの節廻し・・・<国木田独歩「酒中日記」青空文庫>
  4. ・・・ 二人の車掌が詰め寄るような勢いを示して声高にものを云っていた。「誤魔化そうと思ったんですか、そうじゃないですか。サア、どっちですか、ハッキリ云って下さい。」 若い男は存外顔色も変えないで、静かに伏目がちに何か云いながら、新しい切符・・・<寺田寅彦「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」青空文庫>