つるが【敦賀】例文一覧 5件

  1. ・・・ その年は八月中旬、近江、越前の国境に凄じい山嘯の洪水があって、いつも敦賀――其処から汽車が通じていた――へ行く順路の、春日野峠を越えて、大良、大日枝、山岨を断崕の海に沿う新道は、崖くずれのために、全く道の塞った事は、もう金沢を立つ時か・・・<泉鏡花「栃の実」青空文庫>
  2. ・・・一緒に、敦賀から汽船に乗って来た同年兵は百人あまりだった。彼等がシベリアへ着くと、それまでにいた四年兵と、三年兵の一部とが、内地へ帰って行った。 シベリアは、見渡す限り雪に包まれていた。河は凍って、その上を駄馬に引かれた橇が通っていた。・・・<黒島伝治「雪のシベリア」青空文庫>
  3. ・・・伊吹山  六九、二    岐阜   四十、二敦賀   七二、八    京都   四九、二彦根   五九、〇    名古屋  三〇、二 すなわち、伊吹山は敦賀には少し劣るが、他の地に比べては、著しく雨雪日の数が・・・<寺田寅彦「伊吹山の句について」青空文庫>
  4. ・・・ 彼女は敦賀行汽船の最低甲板から海を眺めていた。海はあの埃をかぶったスレート屋根の色をしていた。タブ……タブ……物懶く海水が船腹にぶつかり、波間に蕪、木片、油がギラギラ浮いていた。彼方に、修繕で船体を朱色に塗りたくられた船が皮膚患者のよ・・・<宮本百合子「街」青空文庫>
  5. ・・・ 四月ですわ、十五六日頃じゃあなかったこと、ほら菜の花が真盛りだったじゃあありませんか「……それじゃあ三月末じゃあまだ寒いだろうな、何にしろ随分時候は遅れて居るんだから 茂樹の故郷は、敦賀の近処であった。「だって拘やしないわ。い・・・<宮本百合子「われらの家」青空文庫>