てい‐めい【低迷】例文一覧 6件

  1. ・・・紫色や、硫黄色の煙が村の上に低迷した。狙撃砲からは二発目、三発目の射撃を行った。それは何を撃つのか、目標は見えなかった。やたらに、砲先の向いた方へ弾丸をぶっぱなしているのであった。「副官、中隊を引き上げるように命令してくれ!」 大隊・・・<黒島伝治「パルチザン・ウォルコフ」青空文庫>
  2. ・・・異性の友情という、どことなし従来の婦人雑誌のトピック向きな空気の低迷した隅からぬけ出して、もっと心理が強健で、もっと持続性と自主性とをもった両性の友情がはぐくまれて行くことを、私たちは自分たちの生活の現実としての希望としているし、努力してい・・・<宮本百合子「異性の友情」青空文庫>
  3. ・・・悲しい火花のような自由民権思想の短い閃きをもったまま、それが空から消されたあとは、半封建のうすくらがりの低迷のうちに、自我を模索し、この自然と社会との見かたに科学のよりどころを発見しようとしてきた。われらの故国のおくれた資本主義経済の事情は・・・<宮本百合子「現代の主題」青空文庫>
  4. ・・・そして、かつて動揺していた時代のアンドレ・ジイドの低迷的な作品や正統なロシア文学史には名の出ていないようなロシア生れの批評家シェストフの虚無的著作を、非常なとりまきでかつぎあげながら持ちこんできた。落付いて観察すると、これはまことに奇妙なや・・・<宮本百合子「一九三四年度におけるブルジョア文学の動向」青空文庫>
  5. ・・・ 石川達三、林房雄氏その他の戦争協力者が民主化の低迷に乗じての活動は本年中どう動くかということは、これこそ実に数百万の小説を読む人々が自分たちの運命についてどこまで自分の主人になりうるかという問題と関連しています。日本の民主主義勢力が日・・・<宮本百合子「一九四七・八年の文壇」青空文庫>
  6. ・・・それは二人づれの音響であったが、四つの足音の響き具合はぴたりと合い、乱れた不安や懐疑の重さ、孤独な低迷のさまなどいつも聞きつける足音とは違っている。全身に溢れた力が漲りつつ、頂点で廻転している透明なひびきであった。 梶は立った。が、また・・・<横光利一「微笑」青空文庫>