て‐がた【手形】 の意味

  1. 手の形。物についた、手の形の跡。「たたかれた背中に手形が残る」
  1. てのひらに墨などを塗って、紙などに押した手の形。昔は、文書に押して後日の証拠とした。「力士の手形の色紙」
  1. 一定の金額の支払いを目的とする有価証券。為替手形約束手形の総称。広義には、小切手を含む場合もある。「手形を割り引く」
  1. 関所手形のこと。
  1. 印形を押した証文・証明書など。
    • 「当座借りの金銀、―なしの事なれば」〈浮・織留・一〉
  1. 牛車 (ぎっしゃ) の方立 (ほうだて) や、馬の鞍 (くら) の前輪 (まえわ) の左右につけてあるくぼみ。手をかけるためのもの。

て‐がた【手形】の慣用句

  1. てがたいし【手形石】
    • 神が降臨したしるしに手形をつけて残したといわれる神聖な石。足形を残したものを足跡(あしあと)石という。
  1. てがたうけとりにん【手形受取人】
    • 手形金額の支払いを受ける者または受ける者を指図する者として、その名を手形上に記載された者。
  1. てがたうらがきにん【手形裏書人】
    • 手形上の権利を他の者に移転するため、手形に裏書をする者。
  1. てがたかしつけ【手形貸付】
    • 貸付先に自己を振出人、銀行を受取人とし、貸付金額を額面とする約束手形を振り出させ、銀行はその手形額面から満期までの利息を差し引いた金額を交付する貸付の方法。
  1. てがたかんじょう【手形勘定】
  1. てがたこうい【手形行為】
  1. てがたこうかんじょ【手形交換所】
    • 一定の地域内にある多数の金融機関が一定の時刻に集合し、各金融機関が持ち寄った他行を支払場所とする手形小切手などを呈示・交換して決済するための団体。また、施設・場所。
  1. てがたこうかんじょとりひきていししょぶん【手形交換所取引停止処分】
  1. てがたこうべん【手形抗弁】
    • 手形上の請求を受けた者が、その請求を拒否するために主張しうる事由。
  1. てがたさいけん【手形債権】
  1. てがたしはらいにん【手形支払人】
  1. てがたしょじにん【手形所持人】
  1. てがたそしょう【手形訴訟】
  1. てがたなかがいにん【手形仲買人】
  1. てがたひきうけ【手形引受】
  1. てがたふりだしにん【手形振出人】
  1. てがたほう【手形法】
    • 手形に関する法律関係を規律する私法法規の総称。狭義には昭和7年(1932)制定の手形法をいう。
  1. てがたほしょう【手形保証】
  1. てがたわりびき【手形割引】
    • 手形の所持人が満期前に現金化したいとき、銀行などの金融機関に依頼して手形金額から満期までの利息を差し引いた金額を受け取り、その手形を裏書譲渡する行為。割引。
  • て‐がた【手形】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・まだ宵だというに、番頭のそうした処は、旅館の閑散をも表示する……背後に雑木山を控えた、鍵の手形の総二階に、あかりの点いたのは、三人の客が、出掛けに障子を閉めた、その角座敷ばかりである。

      泉鏡花「貝の穴に河童の居る事」

    • ・・・考えて見れば黄金や宝石だって人生に取って真価値があるのではない、やはり一種の手形じゃまでなのであろう。

      幸田露伴「骨董」

    • ・・・というのは、蜻とんぼを捕えるのと同じ恰好の叉手形の網で、しかもそれよりきわめて大形のを遠くから勢いよく投げかけて、冬田に下りている鴫を飛び立つ瞬間に捕獲する方法である。

      寺田寅彦「鴫突き」