てき‐にん【適任】例文一覧 4件

  1. ・・・あるいはまた、同じ仕事を甲にも乙にも丙にも一人々々に「君が適任だから骨を折ってくれ」と命ずる。自分だけが命ぜられたツモリで各々一生懸命になって骨を折ってると、イツカ互に同士討している事が解るから誰も皆厭気がさして手を引いてしまう。手を引くば・・・<内田魯庵「三十年前の島田沼南」青空文庫>
  2. ・・・貯金の宣伝は紙芝居でずいぶんやったし、それに私の経歴が経歴ですから、われながら苦笑するくらいの適任だと言えるわけですが、しかしたった一つ私の悪い癖は、生れつき言葉がぞんざいで、敬語というものが巧く使えない。それはこの話しっぷりでもいくらか判・・・<織田作之助「アド・バルーン」青空文庫>
  3. ・・・この難儀な迷惑な証人の役目を負わせるための適任者は、別に物色するまでもなく例の夕刊嬢において見出されるのである。一度拒絶した五円を貰わねばやはり父の薬が買えない。その五円をもった田代がこのアパートに来ているものと見当をつけて尋ねて来るところ・・・<寺田寅彦「初冬の日記から」青空文庫>
  4. ・・・とにかく、このような同人群像を試みるとしてはおそらく最も適任な石井氏が更に研究を重ねてこの絵の完成に勉められることを希望する。ただ、出来るなら、もう少し動的な排列にしたらどうかと思ったことであった。 二科の彫刻塑像には帝展などのとちがっ・・・<寺田寅彦「二科展院展急行瞥見記」青空文庫>