てき‐ろく【摘録】例文一覧 2件

  1. ・・・殊に根津遊廓のことに関しては当時の文書にして其沿革を細説したものが割合に少いので、わたくしは其長文なるを厭わず饒歌余譚の一節をここに摘録する事とした。徒に拙稿の紙数を増して売文の銭を貪らんがためではない。わたくしは此のたびの草稿に於ては、明・・・<永井荷風「上野」青空文庫>
  2. ・・・わたくしはここに最終の一節を摘録しよう。小万は涙ながら写真と遺書とを持ったまま、同じ二階の吉里の室へ走ッて行ッて見ると、素より吉里のおろうはずがなく、お熊を始め書記の男と他に二人ばかり騒いでいた。小万は上の間に行ッて窓から覗いたが、・・・<永井荷風「里の今昔」青空文庫>