で‐すぎ【出過ぎ】例文一覧 5件

  1. ・・・ が、また娘分に仕立てられても、奉公人の謙譲があって、出過ぎた酒場の給仕とは心得が違うし、おなじ勤めでも、芸者より一歩退って可憐しい。「はい、お酌……」「感謝します、本懐であります。」 景物なしの地位ぐらいに、句が抜けたほど・・・<泉鏡花「燈明之巻」青空文庫>
  2. ・・・ちっと出過ぎやしないかね。」「主人も糸瓜もあるものか、吾は、何でも重隆様のいいつけ通りにきっと勤めりゃそれで可いのだ。お前様が何と謂ったって耳にも入れるものじゃねえ。」「邪険も大抵にするものだよ。お前あんまりじゃないかね。」 と・・・<泉鏡花「琵琶伝」青空文庫>
  3. ・・・普通な人間の親父なる彼が境涯を哀れに思うなどは、出過ぎた料簡じゃあるまいか。まずまず寝ることだと、予は雨戸を閉めようとして、外の空気の爽かさを感じ、又暫く戸口に立った。 風は和いだ。曇っては居るが月が上ったと見え、雲がほんのり白らんで、・・・<伊藤左千夫「浜菊」青空文庫>
  4. ・・・何だ。出過ぎたことを。 あら父様、お怒りなすったの。綱雄さんだって悪気で言ったのではありませんよ。何ですねえそんな顔をなすって。 ええ引ッ込んでいろ。手前の知ったことではないわ。と思わぬ飛※を吹きぬ。 それは大事な魂胆をお聞き及・・・<川上眉山「書記官」青空文庫>
  5. 「珍らしいね、久しく来なかったじゃないか」と津田君が出過ぎた洋灯の穂を細めながら尋ねた。 津田君がこう云った時、余ははち切れて膝頭の出そうなズボンの上で、相馬焼の茶碗の糸底を三本指でぐるぐる廻しながら考えた。なるほど珍ら・・・<夏目漱石「琴のそら音」青空文庫>