てん‐か〔‐クワ〕【転化】例文一覧 25件

  1. ・・・ ××××戦争は、それを、プロレタリアートのブルジョアジーに対する××に転化し得る可能性を多分に持っている。又、プロレタリアートは、それを転化するように努力しなければならない。そこで、吾々文学は、帝国主義××××の意志を強く表現するに止・・・<黒島伝治「反戦文学論」青空文庫>
  2. ・・・蒸気に転化する可能性を持っている。だから、兵卒に着目したことには意義がある。 花袋は、独歩の如く、将校はいゝんだが、下士以下は不道徳で、女を堕落させるというような見方はしていない。兵卒を一個の生物的な人間として見た。そして、一個の死に直・・・<黒島伝治「明治の戦争文学」青空文庫>
  3. ・・・KとHは日本語でもしばしば転化するからここではかりに同じと見て、次のような子音分類をする。すなわちととを対立させると子音群数は Q = 7 となる。この場合 N(CC) = 48 であって m = 9であるから R = 7.6 となる。・・・<寺田寅彦「火山の名について」青空文庫>
  4. ・・・と云うのは田舎言葉から転化して今は一般の通用語となったものである。薗八節の鳥辺山に「ととさんやかかさんのあるはお前も同じこと」という詞がある。されば「とうさん、かアさん」の語は関西地方のものであろうか。近年に至って都下花柳の巷には芸者が茶屋・・・<永井荷風「申訳」青空文庫>
  5. ・・・で帝国主義日本の革命的勤労大衆の前衛に課せられている任務は、広汎で具体的な帝国主義戦争反対の闘いであり、帝国主義戦争によって生じるあらゆる矛盾のモメントを内国的にはプロレタリア解放のために有利に強力に転化せしめることであり、そのためにプロレ・・・<宮本百合子「一連の非プロレタリア的作品」青空文庫>
  6. ・・・ 労働法が出来たけれども、国鉄従業員が尤もな待遇改善を求めると、当局はそれを拒むことの出来ない代りに、忽ち、運賃値上げをして、人民の負担に転化する。逓信院の値上げにしても同様である。何十万人という従業員は、やっといくらか給料がよくなった・・・<宮本百合子「現実の必要」青空文庫>
  7. ・・・仕事というのは、あるひとの生活意欲の社会的価値への転化具体化であるのではないでしょうか。人に見せるためではない。人に聞いたり、読んだりして貰う為ではない。本当に私一人の慰みのためにという表現で女のひとが、自分の余技、仕事を語る。特に日本では・・・<宮本百合子「現実の道」青空文庫>
  8. ・・・ 今日文化のあらゆる面で私たちの願うべきことは、所謂健全な文化と不健全なものと一目でわかる区分をつけるというような単純なところにはなくて、健全さも或る瞬間には不健全なものと転化してゆく、その生きた刹那の機微に対して敏感でなければならない・・・<宮本百合子「今日の生活と文化の問題」青空文庫>
  9. ・・・わが心に銘じる悲しみが深きにつれて、文学はその悲しみを追求することによって、単なる悲しみから立ち上った人間精神の美を発見し、美を感じ生みだすことによって、個体の経験を社会の富に転化して、そこから成長しきるのである。が、一つの悲しみ、一つのよ・・・<宮本百合子「作家の経験」青空文庫>
  10. ・・・一九一七年以来ソヴェトがたえず押し進めてきた人間の立体的な社会生活の方向が、このたびの防衛戦という大刺戟によって、破壊から巨大な建設へと、全人民の経験を転化させる可能を与えた。 一九三〇年頃のヴェラ・インベルは洗煉された一人のソヴェトの・・・<宮本百合子「新世界の富」青空文庫>
  11. ・・・に、インターナショナルをうたって引揚げて来た人々を見て政府がびっくりしたからといって、すぐその「驚き」の感情を「取締り」に転化させることのあやまりを警告していた。わたしたちの「驚き」は、反人民的な心理戦術に利用されるほど素朴であってはならな・・・<宮本百合子「「推理小説」」青空文庫>
  12. ・・・美しいものもそれが一定の関係の下では醜いものと転化してゆく、その瞬間に対して敏感でありたいとも願うのである。〔一九四一年七月〕<宮本百合子「生活のなかにある美について」青空文庫>
  13. ・・・この作品において、野間という作者は、そのころの左翼の学生運動を貫いていた日本に関する歴史的展望――「プロレタリア革命への転化の傾向をもつブルジョア民主主義革命の到来」の意味を十分理解して書いているし、その左翼グループから歴史的見とおしの上で・・・<宮本百合子「一九四六年の文壇」青空文庫>
  14. ・・・そういう場合は、無邪気で無責任なそして無智な観光者の異口同音さえ、その国の一般人の実際生活の上では案外の重圧と転化して上からかぶさって来ることもまれではないのである。 バックの中国についての感情は非常に深い。異国趣味なところは微塵もない・・・<宮本百合子「中国に於ける二人のアメリカ婦人」青空文庫>
  15. ・・・のをして滅ばしめよという風にその姿を克明に描くが、そこに我々は氏のデスペレートな、崩壊の面のみを認識してそこから新たな力の擡頭のあることを理解しない富農の暗い憤りが文章のセッサタクマというところへまで転化して現れているのである。〔一九三三年・・・<宮本百合子「同志小林の業績の評価によせて」青空文庫>
  16. ・・・という和歌の措辞法を巧に転化させた結びで技巧の老巧さをも示しているのであるが、「春やいづこ」にしろ、やはり『若菜集』に集められた詩と同じく、自然は作者の主観的な感懐の対象とされている。移りゆき、過ぎゆく自然の姿をいたむ心が抽象的にうたわれて・・・<宮本百合子「藤村の文学にうつる自然」青空文庫>
  17. ・・・嘗て純文学の精神の守護であった芸術性はとんぼ返りをうって、鬼面人を脅かす類のものに転化したのである。 以上の瞥見は、私たちに今日、何を教えているであろうか。現実に即した観察は、批判精神というものが決して抽象架空に存在し得るものではなくて・・・<宮本百合子「文学精神と批判精神」青空文庫>
  18. ・・・同時に、作者はこの一篇の小説によって、感情の質的転化というものは、どんなに永年にわたる忍耐づよい社会的実践を経なければ獲得し難いものであるかという実例をも、われわれに示している。「風雲」の作者が、その真率でたゆみない天質によって、社会現・・・<宮本百合子「文学における古いもの・新しいもの」青空文庫>
  19. ・・・ 日本のプロレタリア革命が民主主義革命の内から急速に転化されるものであるという解釈は、決して民主主義革命の何十年かが持続した後にプロレタリア革命に展開するであろうという見透しの上にはない。プロレタリア・農民・一般勤労階級を資本主義第三期・・・<宮本百合子「文学に関する感想」青空文庫>
  20. ・・・ ものごとの実体が一つのものから他のものへと転化してゆく瞬間は、何という機微だろう。 私たちは笑いの功徳を十分知っている。それだからといって、もし始終笑うことしか知らない人を見たら、誰しもそれを正常な心理の人として見ることは不可能で・・・<宮本百合子「文学は常に具体的」青空文庫>
  21. ・・・(左翼芸術運動における理論的統一のための論争、芸術理論の質的高揚と転化、全日本無産者芸術団体協議会の結成、日本プロレタリア文化連盟 第四期一九三二年後半から一九三四年三月頃まで。 第五期一九三四年後半より今日・・・<宮本百合子「『文芸評論』出版について」青空文庫>
  22. ・・・共同に経験される歓び、そして現代では共同に忍耐され、さらにそれを積極的なものに転化してゆくつよい共同の意志と努力とが必要である。 私たちが生きているこの現実の中で、愛し合う可能の下におかれ、めぐりあった相手しか、現実に私たちの愛せるもの・・・<宮本百合子「若き世代への恋愛論」青空文庫>
  23. ・・・それを積極的なものに発展させ、転化させようとする努力こそ必要である。〔一九三七年八月〕<宮本百合子「私たちの社会生物学」青空文庫>
  24. ・・・が問題とされるようになると、明白に道徳的な意味に転化して来る。そうしてそこで中心的な地位を占めるのは、自敬の念なのである。おのれが臆病であることは、おのれ自身において許すことができぬ。だからおのれ自身のなかから、死を怖れぬ心構えが押し出され・・・<和辻哲郎「埋もれた日本」青空文庫>
  25. ・・・その所作事が劇に転化するに従って登場する人物は複雑となり面もまた分化する。かかる面を最初に芸術的に仕上げたのはギリシア人であるが、しかしその面の伝統を持続し、それに優れた発展を与えたものは、ほかならぬ日本人なのである。 昨秋表慶館におけ・・・<和辻哲郎「面とペルソナ」青空文庫>