とい‐あわせ〔とひあはせ〕【問(い)合(わ)せ】例文一覧 13件

  1. ・・・これは、上野宿坊の院代へ問い合せた上、早速愛染院に書き直させた。第三に、八月上旬、屋敷の広間あたりから、夜な夜な大きな怪火が出て、芝の方へ飛んで行ったと云う。 そのほか、八月十四日の昼には、天文に通じている家来の才木茂右衛門と云う男が目・・・<芥川竜之介「忠義」青空文庫>
  2. ・・・文言は例のお話の縁談について、明日ちょっとお伺いしたいが、お差支えはないかとの問合せで、配達が遅れたものと見え、日附は昨日の出である。 端書を膝の上に置いて、お光はまたそれにいつまでも見入った。「全くもうむずかしいんだとしたら……」・・・<小栗風葉「深川女房」青空文庫>
  3. ・・・熊吉は帰朝早々のいそがしさの中で、姉のために適当な医院を問合せていると言ったが、自分はそんな病人ではないとおげんは思った。彼女は年と共に口ざみしかったので、熊吉からねだった小遣で菓子を仕入れて、その袋を携えながら小さな甥達の側へ引返して行っ・・・<島崎藤村「ある女の生涯」青空文庫>
  4. ・・・「お問い合せの玉稿、五、六日まえ、すでに拝受いたしました。きょうまで、お礼逡巡、欠礼の段、おいかりなさいませぬようお願い申します。玉稿をめぐり、小さい騒ぎが、ございました。太宰先生、私は貴方をあくまでも支持いたします。私とて、同じ季節の・・・<太宰治「虚構の春」青空文庫>
  5. ・・・他日、このどろぼうが、何か罪悪を重ねて、そのとき捕えられ、私の家を襲撃したことをも白状して、警察は、その白状にもとづいて、はじめて私に問い合せに来ても、そのときは、私は頭を掻き掻き、さあ、何せまっくらで、それに夢見ごこちで、記憶が全く朦朧と・・・<太宰治「春の盗賊」青空文庫>
  6. ・・・と教えたことを数年前にかいた随筆中に引用しておいたら、近ごろその出典について日本橋区のある女学校の先生から問い合わせの手紙が来た。しかしこの話は子供のころから父にたびたび聞かされただけで典拠については何も知らない。ただこういう話が土佐の民間・・・<寺田寅彦「藤棚の陰から」青空文庫>
  7. ・・・で開封すると、「御問合せの件に付申上候。この家はレデーの所有にて室内の装飾の立派なるはもちろん室々はことごとく電気灯を用いよき召使を雇い高尚優雅なる生活に適するように意を用い候。宿料は一週三十三円に御座候。あるいは御気に召さぬかと存じ候えど・・・<夏目漱石「倫敦消息」青空文庫>
  8. ・・・そして、米国では日本なぞよりも執筆者が数からいっても割合からいっても遙に多いが、その執筆者も或る雑誌が買ってくれているから書いているので、その雑誌が買わなくなれば今度は他の雑誌へ問い合わせて買う約束が纏まればやはり書きもするが、どこでも買わ・・・<宮本百合子「アメリカ文士気質」青空文庫>
  9. ・・・ ロンドンのローヤル・ソサエティー・オヴ・ブリティッシュ・アカデミーから、父の閲歴について問い合わせが来て、それに答える下書を国男が書き二階の私のところへ持って来た。父の生れた年は明治元年でペシコフと同年でした。只一八六八でいいか、A・・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>
  10. ・・・そこで浅草の文淵堂主人に問い合せた。文淵堂の答書はこうである。「香以の友であった永機はまた九代目市川団十郎、五代目尾上菊五郎とも交が深かった。団十郎の筆蹟は永機そっくりであった。この永機は明治初年の頃に向島の三囲社内の其角堂に住み、後芝円山・・・<森鴎外「細木香以」青空文庫>
  11. ・・・爺さんは生垣を指ざして、この辺は要塞が近いので石塀や煉瓦塀を築くことはやかましいが、表だけは立派にしたいと思って問い合わせてみたら、低い塀は築いても好いそうだから、その内都合をしてどうかしようと思っていると話した。 表通は中くらいの横町・・・<森鴎外「鶏」青空文庫>
  12. ・・・それを江南紫と書いたが、私自身に不安心なので、牧野富太郎さんに問い合せた。すると牧野さんが精しく調べて返事をして下すった。どうもドイツで単にステルンブルウメと云っている花は日本には産せないらしい。随って和名漢名なども無さそうだ。そこで属名の・・・<森鴎外「訳本ファウストについて」青空文庫>
  13. ・・・もし蓮見を希望せられる方があったら、現状を問い合わせてからにしていただきたい。 あの蓮の花の光景がもう見られなくなっているとしたら、実に残念至極のことだと思うが、しかし巨椋池はかなり広いのであるからそんなことはあるまい。・・・<和辻哲郎「巨椋池の蓮」青空文庫>