どう‐あく〔ダウ‐〕【×獰悪】例文一覧 3件

  1. ・・・たとえ相手の乗客が不正行為をあえてしたという証拠らしいものがよほどまでに具備していたにしても、人の弱点を捕えて勝ち誇ったような驕慢な獰悪な態度は醜い厭な感じしか傍観している私には与えなかった。ましてそれが万一不正でなくて何かの誤謬か過失から・・・<寺田寅彦「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」青空文庫>
  2. ・・・五寸の円の内部に獰悪なる夜叉の顔を辛うじて残して、額際から顔の左右を残なく填めて自然に円の輪廓を形ちづくっているのはこの毛髪の蛇、蛇の毛髪である。遠き昔しのゴーゴンとはこれであろうかと思わるる位だ。ゴーゴンを見る者は石に化すとは当時の諺であ・・・<夏目漱石「幻影の盾」青空文庫>
  3. ・・・ 当時遠島を申し渡された罪人は、もちろん重い科を犯したものと認められた人ではあるが、決して盗みをするために、人を殺し火を放ったというような、獰悪な人物が多数を占めていたわけではない。高瀬舟に乗る罪人の過半は、いわゆる心得違いのために、思・・・<森鴎外「高瀬舟」青空文庫>