とう‐い〔タウヰ〕【当為】 の意味

  1. (ドイツ)Sollen》哲学で、まさになすべきこと、まさにあるべきこと。あること(存在)、あらざるをえないこと(自然必然性)に対する。カント倫理学では、端的に善なる行為そのものを命令する当為(定言的命令)と、他の目的を実現する手段としての行為を命令する当為(仮言的命令)が区別されている。新カント学派では、真・善・美などの価値の当為性が主張された。ゾレン。ゾルレン。
  • とう‐い〔タウヰ〕【当為】の例文

    出典:青空文庫

    • このことはたとい理想的社会が実現されたる暁においても、当為としての法則として、婦人の就職を妨げるいわれはない・・・

      倉田百三「婦人と職業」

    • ・・・存在の前に当為があるなどいって、いわゆる実践理性の立場から道徳の形式が明にせられたとしても、真の実践は単に形式的に定まるのではない。

      西田幾多郎「デカルト哲学について」

    • ・・・その道理というのは、自然現象の中にあるきまりを意味するとともに、また人間の行為を支配する当為の法則をも意味している。

      和辻哲郎「埋もれた日本」