どう‐せい【同性】例文一覧 15件

  1. ・・・そういうものとして、よりよい友情の花を同性の間にも異性の間にも期待するのは自然の心と思う。社会生活そのものの成長のあらわれとして、友情の可能が見られるものである以上、この願望には個人のひそかな願い以上のものがあると思う。同時に、個人のひそか・・・<宮本百合子「異性の間の友情」青空文庫>
  2. ・・・ 現在では女性の――生活の様式がどうしても単調で変化に乏しいと云う点、自分が女性としての性的生活を完全に営んでいなかった事又は、女性の一人として同性の裡に入っていると、自分達の特性に対して馴れ切って無自覚に成りがちであると一緒に、却って・・・<宮本百合子「概念と心其もの」青空文庫>
  3. ・・・白手袋をはめたエリザベスの両手は、ショックにたえている表情でかたく握りあわされ、おのずと倒れている同性に視線の注がれている彼女の顔じゅうには、そのような事態を遺憾とするまじめさがたたえられている。しかし、閲兵する王女としての足どりは乱れず、・・・<宮本百合子「権力の悲劇」青空文庫>
  4. ・・・ 私一箇人としては、今迄の通り同性のそう云う運動に、好意と感謝を含めた沈黙の視線を向けながら、自分の選んだ道に専念しつづけるばかりです。〔一九二三年十一月〕<宮本百合子「参政取のけは当然」青空文庫>
  5. ・・・ 可成種々あるような気も致します、が、先ず同性と云う点から、こちらの婦人に就いて私の思ったままを述べさせて戴きましょう。 厨川白村氏によって「女王」の尊称をたてまつられ、又この名にふさわしい権力を以て生きて居るこちらの婦人は、私の眼・・・<宮本百合子「C先生への手紙」青空文庫>
  6. ・・・自分というものが身にもっている容色と才智との全部を男と平等なあるいは男を瞠若たらしめる女として表現してゆこうとする意欲に熱烈で、その面には徹底的であったらしいけれども、当時のおくれた無智におかれている同性に対しては決して暖い同情者啓蒙者であ・・・<宮本百合子「女性の歴史の七十四年」青空文庫>
  7. ・・・ どんなにその女を女が愛しても やはり同性の相殺、心理的にあり、男ばかりの中で育った男と同じ欠点女ばかりの生活にはあり、〔欄外に〕度量 幻想の欠乏。安定専一のところ。┌そうでないかと思うと┤ 三宅やす――つや子と・・・<宮本百合子「一九二七年春より」青空文庫>
  8. ・・・一時、私は同性間の友情に、随分悲観的な見方をしたことがあった。女学校時分に相当親しかった友達などでも、だんだん時が経ち、生活の様子が異って来ると、どうもぴったり心が喰い合わない。正直なことをいうと感情を害し、自己の生活などを全然客観し得ない・・・<宮本百合子「大切な芽」青空文庫>
  9. ・・・而も、その友情が異性間に於ける場合には、自ら、同性間より微妙な節度と云うものがあります。決して、現在、日本で若い男女間の所謂交際と云うもののように、妙に陰翳があり、感情的で、危いものではありません。 通り一遍の知人である男子と、第三者を・・・<宮本百合子「男女交際より家庭生活へ」青空文庫>
  10. ・・・よその経営に働く婦人たちは自分たちの境遇のつまりのところは、日本の製糸工場で同性たちが受けている待遇とつながったものであるという現実に対して、実に無智であった。自分たちの居場処や服装が糸取りをして働いている同性たちと違っているということだけ・・・<宮本百合子「働く婦人の歌声」青空文庫>
  11. ・・・だから動物電気の工合で、男をヒイキにするが、女とは同性で相反撥し合う。やきもちをやく。故に女の作家というのは少ないが、音楽家を見るがいい、女で素晴らしい人がこれまでも多勢出たし、いまも出つつある。音楽の神はアポローだ。男だ。女をヒイキにして・・・<宮本百合子「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」青空文庫>
  12. ・・・ 男の先生と女の生徒との間には、同性間に見られない特殊な雰囲気の生ずることは誰でも知っていることで、その最も美しい例を私共は、聖フランシスと聖クララとの情宜、良寛の女弟子との交り等に示されています。マダム・キューリーの夫妻関係にも幾分師・・・<宮本百合子「惨めな無我夢中」青空文庫>
  13. ・・・家庭へ入れば、そこの窓越しに外で働いている同性たちの姿を見て、あるときはいささか批評がましい眼つきをもする。何事かあって、生活のため母として働かなければならなくなったとき、そういう今日までの女の心は、外へ働きに出るという先ずそのことで悲壮に・・・<宮本百合子「若い母親」青空文庫>
  14. ・・・若い女性の心理を、典型的な今日の若い女性が自己告白の文章によって描き出したという興味と意味とがおかれている。若い同性の読者たちは、この本のなかに自分たちの気分や気持がそのまま語られていることに多大の共鳴を見出すだろうし、青年たちも公然とある・・・<宮本百合子「若い婦人の著書二つ」青空文庫>
  15. ・・・婦人解放運動家に対して、同性である婦人たちが、一種軽蔑と懐疑の眼を向けるほど、それらの人々の努力は無視されたのであった。ところが、歴史は推移して、昨一九四五年十月、日本の支配者たちは、人民に対する敗北の一つの大きいしるしとして、治安維持法を・・・<宮本百合子「私たちの建設」青空文庫>