とう‐せん〔タウ‐〕【当選】例文一覧 30件

  1. ・・・県会議員が、当選したあかつきには、百姓の利益を計ってやる、というような口上には、彼等はさんざんだまされて来た。うまい口上を並べて自分に投票させ、その揚句、議員である地位を利用して、自分が無茶な儲けをするばかりであることを、百姓達は、何十日と・・・<黒島伝治「選挙漫談」青空文庫>
  2. ・・・ 書きためて、懸賞当選を狙う手もあるのですが、あれには運が多い気がしてイヤです。それに、こんな汚ない字の原稿なんか読んではくれますまい。また薄志弱行のぼくは活字にならぬ作品がどんどん殖えて行くとどうしても我慢できず、最初のから破ってしまうの・・・<太宰治「虚構の春」青空文庫>
  3. ・・・に投書して下さって、それが一等に当選し、選者の偉い先生が、恐ろしいくらいに褒めて下さって、それから私は、駄目になりました。あの時の綴方は、恥ずかしい。あんなのが、本当に、いいのでしょうか。どこが、いったい、よかったのでしょう。「お使い」とい・・・<太宰治「千代女」青空文庫>
  4. ・・・長兄が代議士に当選して、その直後に選挙違犯で起訴された。私は、長兄の厳しい人格を畏敬している。周囲に悪い者がいたのに違いない。姉が死んだ。甥が死んだ。従弟が死んだ。私は、それらを風聞に依って知った。早くから、故郷の人たちとは、すべて音信不通・・・<太宰治「東京八景」青空文庫>
  5. ・・・そんなにむごくされても、あの人は、やっぱり生れた家に未練があるのか、いつだったか、あの黒石の兄さんが、何とか議員に当選した時の、まあ、あの人の喜びようったら、あさましくて、あいそが尽きました。議員なんて、何もそんなに偉いものではないと思いま・・・<太宰治「春の枯葉」青空文庫>
  6. ・・・Alles Oder Nichts イブセンの劇より発し少しずつヨオロッパ人の口の端に上りしこの言葉が、流れ流れて、今では、新聞当選のたよりげなき長編小説の中にまで、易々とはいりこんでいたのを、ちらと見て、私自身、嘲弄された・・・<太宰治「もの思う葦」青空文庫>
  7. ・・・しかし当選した正解者の答案は極めて簡単明瞭で「水はこぼれますよ」というのであった。 颱風のような複雑な現象の研究にはなおさら事実の観測が基礎にならなければならない。それには颱風の事実を捕える観測網を出来るだけ広く密に張り渡すのが第一着の・・・<寺田寅彦「颱風雑俎」青空文庫>
  8. ・・・最初に軒端の廻燈籠と梧桐に天の河を配した裏絵を出したら幸運にそれが当選した。その次に七夕棚かなんかを出したら今度は見事に落選した。その後子規に会ったとき「あれはまずい、前のと別人のようだと不折が云っていた」と云われた。その後に冬木立の逆様に・・・<寺田寅彦「明治三十二年頃」青空文庫>
  9. ・・・どこの国でも日本のように共和党の候補者デューイの当選が確実だと、あれほど宣伝されていたのだろうか。日本での宣伝はひどかった。十一月三日の開票日の前日、日本の代表的な新聞はデューイ氏当選確実、共和党早くも祝賀会準備と、まるで丸の内あたりでその・・・<宮本百合子「新しい潮」青空文庫>
  10. ・・・そして、意外に多勢の婦人立候補者が当選した。婦人立候補者の四割八分ほどは当選して、二十八歳から六十六歳まで、三十九名の婦人代議士が、新しい明日に向って選び出されたのである。しかも、これらの婦人代議士の中には、それぞれの選挙区で最高点を得た人・・・<宮本百合子「一票の教訓」青空文庫>
  11. ・・・そして、当選して、開院式の折、またその他の場合とかく「女らしく」衣服のことまで話題にされた。女らしさを標語にした婦人代議士たちにしても、それはさぞうるさく迷惑なことであったろう。女は「女らしく」婦人代議士クラブというのをこしらえた。女らしく・・・<宮本百合子「「女らしさ」とは」青空文庫>
  12. ・・・はどんな風にして行われ、当選作品はどんな風にしてみんなに発表され、よまれ、批評されたか、そのいきさつや、情景についてみじかいルポルタージュを書いて『新日本文学』へお送り下さい。創作コンクールが行われたりしたのは、いずれ戸外労作の少いシベリア・・・<宮本百合子「結論をいそがないで」青空文庫>
  13. ・・・日本時間で十一月四日の午前、トルーマン当選確定となったあと、東京のあちこちの印刷屋に駈けつけてとりいそぎ目下進行中の新年号の雑誌の特輯の中から大統領ときめこんでとりあつかったデューイの、或はデューイ氏に関する記事のさしかえをしなければならな・・・<宮本百合子「現代史の蝶つがい」青空文庫>
  14. ・・・その中には十七名の婦人代議士が加っており、他のどの政党よりも、多くの婦人が当選しました。何人かの未亡人があるというのも、何と意義深いことでしょう。 フランスの婦人たちは、この戦争によって流した無限の涙と、引き裂かれ失われたすべての愛のな・・・<宮本百合子「幸福のために」青空文庫>
  15. ・・・ 旧支配権力が無条件降伏した一九四五年八月以後、第一回の総選挙が行われ、婦人代議士は三十九名という多数が当選しました。又憲法が改正され、民法改正草案が示され労働基準法が審議されつつあります。旧い封建日本はようよう近代の民主的な人民の生活・・・<宮本百合子「国際民婦連へのメッセージ」青空文庫>
  16. ・・・これらの大勢の婦人代議士の中で、日本の民主化と人民生活の向上、そのことからもたらされる婦人の社会生活の改善のために、次回も当選してほしいと希望される人は何人あるでしょう。 一年間の最も雄弁な教訓は、これ等の婦人代議士が女は女の生活をよく・・・<宮本百合子「今度の選挙と婦人」青空文庫>
  17. ・・・しんからの感興と情熱とを動かされる瞬間のうちには、何かの意味で今日の歴史の命がこもっているわけだが、例えば最近或る文学賞の候補に一つの小説がのぼって、多数の投票があったが、それは生々しいテーマで当選してもその雑誌に発表されないからというのが・・・<宮本百合子「今日の作家と読者」青空文庫>
  18. ・・・『文芸』の当選作「運・不運」を読み、選評速記を熟読して、深くその感に打たれた。          三「運・不運」は、この作だけについて決定的なことを云われたら作者も困る作品だろうと思った。『文芸』の今回の選には満場一致のよう・・・<宮本百合子「今日の文学の諸相」青空文庫>
  19. ・・・も、オペラでも、文学でも、あらゆることが、文化サークルの中にあって、そこで、この人たちの好きな、やりたいことをやっているうちに才能が成長し、発見され、みんなが助け合って地区の文化サークルのコンクールに当選する、さらに地方のコンクールに当選し・・・<宮本百合子「社会と人間の成長」青空文庫>
  20. ・・・は文芸春秋社の芥川賞に当選した。「糞尿譚」は糞尿汲取の利権をめぐる地方の小都市の政党的軋轢を題材として、文章の性格は説話体であり、石坂洋次郎などの文章の肉体と相通じた一種のねっとりとした線の太さ、グロテスクな味いを持ったものであった。題材は・・・<宮本百合子「昭和の十四年間」青空文庫>
  21. ・・・政治的な成長ということは、必ずしも隣組選出の区議を当選させるために主婦たちが活躍するというような末梢のことではあるまい。 大きく日本の世界におけるありようを知って、自分の愛する家族たちの動き、浮沈について利害をこえた理解同情をも抱ける婦・・・<宮本百合子「女性の歴史の七十四年」青空文庫>
  22. ・・・とが当選したことは、その作家一人の問題ではなくて、民論が一方で坂口安吾氏の文学を繁昌させながらも他の一方ではやはり真面目に今日の社会の矛盾について考えており、その解決をもとめており、人民を幸福にする可能をもつ民主主義を欲しているという事実を・・・<宮本百合子「一九四七・八年の文壇」青空文庫>
  23. ・・・幹事改選に壮年のSを当選させる。そして、大衆的懇談会で革新有志二十人をつくる。国鉄。 一般に官業だから政府のつぶれぬうちは従業員の生活は保証されていると考えている。十五ヵ年間以上つとめると一時金なら二千円以上  年金なら一時・・・<宮本百合子「大衆闘争についてのノート」青空文庫>
  24.  総選挙はひとまず終った。 気づかわれていた婦人の棄権も案外にすくなく、棄権は全国平均して二割七分七厘。婦人候補者の四割八分は当選して二十八歳から六十六歳まで三十九名の婦人代議士が当選した。今回の総選挙で計四六四名の代議・・・<宮本百合子「春遠し」青空文庫>
  25.  ブルジュア・ジャーナリズムで行われるいろいろの懸賞募集の選は、いつも必ずブルジュア・ジャーナリズムの利害の見地でやられる。 当選した文章が、だから、いつもその時応募した数百のものの中で一番正鵠を得て書かれているとか、科・・・<宮本百合子「反動ジャーナリズムのチェーン・ストア」青空文庫>
  26. ・・・ かつて『女人芸術』が、全女性行進曲というものの歌詞を募集したとき、伊豆の大島の小学校の教師をしていた一人の若い女性が、当選した。それが松田解子であった。秋田の鉱山に生い立った彼女は、プロレタリア文学運動の時代、婦人作家として一定の成長・・・<宮本百合子「婦人作家」青空文庫>
  27. ・・・そのたびに当選の確実性がとりあげられ、体がわるければねていてもいいし、活動もほどほどでよいからと言われますが、国会およびすべての部署で働いている党員の経験からそのようなことが不可能であることは十分わかってきていると思います。もしわたしに大衆・・・<宮本百合子「文学について」青空文庫>
  28. ・・・代議士になり、政権をとるためには、多数が好都合だから、本当は、民主日本の進路を妨げる反動勢力と知りつつ、それに属し、ゴジ論を流布して、当選を当てこんでいる次第であろう。 憲法というものは、明治の日本でも、自由民権の論とその運動とをつぶし・・・<宮本百合子「矛盾とその害毒」青空文庫>
  29. ・・・政府が人民生活を再建出来ないでインフレーションの波のまにまに、当選したかと思うと、たちまち選挙違反で検挙されるような代議士の頭数ばかりあつめて、大臣病にきゅうきゅうとしているとき、もし私たち婦人が、心から自分の運命を守ってたち上らないならば・・・<宮本百合子「求め得られる幸福」青空文庫>
  30. ・・・情調のない脚本が当選したら、どうするだろう。そんな事をして、応募した作者に済むか。作者にも済むまいが、こっちへも済むまいと、木村は思った。 木村は悪い意味でジレッタントだと云われているだけに、そんな目に逢って、面白くもない物を読まないで・・・<森鴎外「あそび」青空文庫>