とま‐や【×苫屋】例文一覧 2件

  1. ・・・そうしてまた更に時としては、その山と海との間に散在する、苫屋の屋根の上からさえ聞えた。そればかりではない。最後には汐汲みの娘自身さえ、ある夜突然この唄の声に驚かされた。―― 娘は、勿論これを、男の唄の声だと思った。寝息を窺うと、母親はよ・・・<芥川竜之介「貉」青空文庫>
  2. ・・・ 脊の伸びたのが枯交り、疎になって、蘆が続く……傍の木納屋、苫屋の袖には、しおらしく嫁菜の花が咲残る。……あの戸口には、羽衣を奪われた素裸の天女が、手鍋を提げて、その男のために苦労しそうにさえ思われた。「これなる松にうつくしき衣・・・<泉鏡花「小春の狐」青空文庫>