なか・す【泣かす】例文一覧 2件

  1. ・・・友人の再現して見せたその調子は自分を泣かすだけの力を持っていた。 模倣というものはおかしいものである。友人の模倣を今度は自分が模倣した。自分に最も近い人の口調はかえって他所から教えられた。自分はその後に続く言葉を言わないでもただ奎吉と言・・・<梶井基次郎「泥濘」青空文庫>
  2. ・・・「阿波十郎兵衛など見せて我子泣かすも益なからん」源叔父は真顔にていう。「我子とは誰ぞ」老婦は素知らぬ顔にて問いつ、「幸助殿はかしこにて溺れしと聞きしに」振り向いて妙見の山影黒きあたりを指しぬ、人々皆かなたを見たり。「我子とは・・・<国木田独歩「源おじ」青空文庫>