にぎり‐こぶし【握り拳】例文一覧 2件

  1. ・・・ というと、握り拳をかためて、八っちゃんの脊中を続けさまにたたきつけた。「さあ、かーっといってお吐きなさい……それもう一度……どうしようねえ……八っちゃん、吐くんですよう」 婆やは八っちゃんをかっきり膝の上に抱き上げてまた脊中を・・・<有島武郎「碁石を呑んだ八っちゃん」青空文庫>
  2. ・・・それが小さな、可愛らしい、夏夜の妖精の握り拳とでも云った恰好をしている。夕方太陽が没してもまだ空のあかりが強い間はこの拳は堅くしっかりと握りしめられているが、ちょっと眼を放していてやや薄暗くなりかけた頃に見ると、もうすべての花は一遍に開き切・・・<寺田寅彦「烏瓜の花と蛾」青空文庫>