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いん‐どう〔‐ダウ〕【引導】例文一覧 9件

  1. ・・・のみならずちょうど寝棺の前には若い本願寺派の布教師が一人、引導か何かを渡していた。 こう言う半三郎の復活の評判になったのは勿論である。「順天時報」はそのために大きい彼の写真を出したり、三段抜きの記事を掲げたりした。何でもこの記事に従えば・・・<芥川竜之介「馬の脚」青空文庫>
  2. ・・・三界六道の教主、十方最勝、光明無量、三学無碍、億億衆生引導の能化、南無大慈大悲釈迦牟尼如来も、三十二相八十種好の御姿は、時代ごとにいろいろ御変りになった。御仏でももしそうとすれば、如何かこれ美人と云う事も、時代ごとにやはり違う筈じゃ。都でも・・・<芥川竜之介「俊寛」青空文庫>
  3. ・・・ 釈迦如来は勿論三界六道の教主、十方最勝、光明無礙、億々衆生平等引導の能化である。けれどもその何ものたるかは尼提の知っているところではない。ただ彼の知っているのはこの舎衛国の波斯匿王さえ如来の前には臣下のように礼拝すると言うことだけであ・・・<芥川竜之介「尼提」青空文庫>
  4. ・・・けれども、この恭屈頂礼をされた方は――また勿論されるわけもないが――胸を引掻いて、腸でもむしるのに、引導を渡されでもしたようで、腹へ風が徹って、ぞッとした。 すなわち、手を挙げるでもなし、声を掛けるでもなし、運転手に向ってもまた合掌した・・・<泉鏡花「燈明之巻」青空文庫>
  5. ・・・おなじ発心をしたにしても、これが鰌だと引導を渡す処だが、これじゃ、お念仏を唱えるばかりだ。――ああ、お町ちゃん。」 わざとした歎息を、陽気に、ふッと吹いて、「……そういえば、一昨日の晩……途中で泊った、鹿落の温泉でね。」「ええ。・・・<泉鏡花「古狢」青空文庫>
  6. ・・・客者引導の文句は知らねえ。怨恨あるものには祟れ、化けて出て、木戸銭を、うんと取れ、喝!(財布と一所に懐中に捻じ込みたる頭巾に包み、腰に下げ、改って蹲はッ、静御前様。(咽喉に巻いたる古手拭を伸して、覆面す――さながら猿轡のごとくおのが口をば結・・・<泉鏡花「山吹」青空文庫>
  7. ・・・「いや、まだ引導も渡されてないんだから、どこへも往きやしないでしょうよ。お寺で吾々の行くのを待ってるでしょうよ」「まあそうだろうな。それにしてもなかなかいいおやじだったね。子供らにはずいぶん厄介をかけられ通したが、子供らにはちっとも・・・<葛西善蔵「父の葬式」青空文庫>
  8. ○こう生きて居たからとて面白い事もないから、ちょっと死んで来られるなら一年間位地獄漫遊と出かけて、一周忌の祭の真中へヒョコと帰って来て地獄土産の演説なぞは甚だしゃれてる訳だが、しかし死にッきりの引導渡されッきりでは余り有難くないね。けれ・・・<正岡子規「墓」青空文庫>
  9. ・・・その時グランの僧正が引導を渡したと云うのは訛伝である。それに反して、女房ユリアが夜明かしをして自分で縫った黒の喪服を着て、墓の前に立ったと云うのは事実である。公園中に一しょに住んでいただけの人は皆集まっていて、ユリアを慰めた。その詞はざっと・・・<著:モルナールフェレンツ 訳:森鴎外「破落戸の昇天」青空文庫>