にゅう‐ごく〔ニフ‐〕【入獄】例文一覧 5件

  1. ・・・宿帳には下手糞な字で共産党員と書き、昨日出獄したばかりだからとわざと服装の言訳して、ベラベラとマルキシズムを喋ったが、十年入獄の苦労話の方はなお実感が籠り、父親は十年に感激して泣いて文子の婿にした。 所が、男は一年たたぬうちに再び投獄さ・・・<織田作之助「実感」青空文庫>
  2. ・・・ 入獄していた三木清氏が、解放の日を待たず死去された。戸坂潤氏も、死去された。三木清という哲学者は、西田幾多郎の哲学の解説者であり、戦争中は南方に出かけたりしていた。最も進歩的な階級の哲学である唯物弁証法の哲学に対して、日本で一時大流行・・・<宮本百合子「行為の価値」青空文庫>
  3. ・・・治安維持法が非人間な悪法であるということを理解しなかった人たちにとっては、自分の学校の卒業生が女のくせに、そういう法律にとがめられて入獄するというようなことは、恥辱のことと思われたのだろう。いまは、それらの人たちも「愛情は降る星の如く」に対・・・<宮本百合子「歳月」青空文庫>
  4. ・・・    執筆この時、評論集『冬を越す蕾』が入獄中に出版された。一月。「バルザックから何を学ぶか」を『古典の再認識』のために執筆。作家は何でも書けばそれが現実を反映するというリアリズム論への反駁として。一月。不満と希望。一・・・<宮本百合子「年譜」青空文庫>
  5. ・・・十三年に結婚してのち、山岸はふたたび不敬罪にとわれ、入獄している。そのあいだ、彼女は彼の支持者でした。こういう恋愛と結婚とに思想と感情の一致がないということはありません。山岸宏の姉妹の一人は、中国への侵略戦争の当時、男装して軍と行動をともに・・・<宮本百合子「ファシズムは生きている」青空文庫>