ニュース【news】例文一覧 30件

  1. ・・・前の晩自宅で血統や調教タイムを綿密に調べ、出遅れや落馬癖の有無、騎手の上手下手、距離の適不適まで勘定に入れて、これならば絶対確実だと出馬表に赤鉛筆で印をつけて来たものも、場内を乱れ飛ぶニュースを耳にすると、途端に惑わされて印もつけて来なかっ・・・<織田作之助「競馬」青空文庫>
  2. ・・・それと行きちがいに、また隣組から、今日の昼のニュースを聞けと言って来た。 畏れ多い話だが、玉音は録音の技術がわるくて、拝聴するのが困難であったが、アナウンサーのニュースを聞いているうちに、「あッ、戦争が終ったのだ!」 と、直感さ・・・<織田作之助「終戦前後」青空文庫>
  3. ・・・ もう十年にもなるだろうか、チェリーという煙草が十銭で買えた頃、テンセンという言葉が流行して、十銭寿司、十銭ランチ、十銭マーケット、十銭博奕、十銭漫才、活動小屋も割引時間は十銭で、ニュース館も十銭均一、十銭で買え、十銭で食べ十銭で見られ・・・<織田作之助「世相」青空文庫>
  4. ・・・ こうして、鶴さんとオトラ婆さんの隣同士のややこしい別居生活が始まって間もなく、サイパン島の悲愴なニュースが伝えられた。「やっぱし、飛行機だ。俺は今の会社をやめる」 と、突然照井がいいだした。そして、自分たちがニューギニアでまる・・・<織田作之助「電報」青空文庫>
  5. ・・・しかし、耳かきですくうような、ちっぽけな出来事でも、世に佃煮にするくらい多い所謂大事件よりも、はるかにニュース的価値のある場合もあろう。たとえば、正面切った大官の演説内容よりも、演説の最中に突如として吹き起った烈風のために、大官のシルクハッ・・・<織田作之助「夜光虫」青空文庫>
  6. ・・・ あたし、兄ちゃんも文学のためにとうとう気が変になったのかと思って、夢の中で、ずいぶん泣いたわ、おや、ニュースの時間、茶の間へラジオを聞きに行きましょう、兄ちゃん今夜、サフォの話を聞かせてよ、こないだ貞子はサフォの詩を読んだのよ、いいわねえ・・・<太宰治「律子と貞子」青空文庫>
  7.      緒言 映画はその制作使用の目的によっていろいろに分類される。教育映画、宣伝映画、ニュース映画などの名称があり、またこれらのおのおのの中でもいろいろな細かな分類ができる。しかしこれらの特殊な目的で作られた映画・・・<寺田寅彦「映画芸術」青空文庫>
  8. ・・・ この映画と同時にロシアのニュース映画を見た中に、たぶんカリニンであったか、野羊ひげのにがい老人が展覧会を見てあるくところがあった。この映画を見ながら、英雄崇拝は結局永久普遍に不可避的な人間界の事実だというような気がした。われわれが見る・・・<寺田寅彦「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」青空文庫>
  9. ・・・そういう意味でニュース映画は自分にとって最もおもしろいものの一つである。たとえばマクドナルドとかフーヴァーとかいう人間が現われて短い挨拶をする。その短い場面でわれわれは彼らがいかにして、またいかに、英国労働内閣首相であり、北米合衆国大統領で・・・<寺田寅彦「映画時代」青空文庫>
  10. ・・・名士の家族であっただけにそのニュースは郷里の狭い世界の耳目を聳動した。現代の海水浴場のように浜辺の人目が多かったら、こんな間違いはめったに起らなかったであろうと思われる。 溺死者の屍体が二、三日もたって上がると、からだ中に黄螺が附いて喰・・・<寺田寅彦「海水浴」青空文庫>
  11. ・・・試みに世界における物理化学に関する研究論文の文献を集録した『フィジカリッシェ・ベリヒテ』及び『ケミカル・ニュース』の最近のものについて日本人の論文の数を検して見ると約三プロセントくらいのものである。少数な世界の強国の中の日本としてはあまりに・・・<寺田寅彦「学位について」青空文庫>
  12. ・・・         十二 一と頃、学生の観客の多い映画館で、ニュース映画の中にたまたまソビエトの赤旗の行列などがスクリーンに現われると、観客席の暗闇から盛んな拍手が起るのであった。ことによると、自分の中にもどこかに隠れているら・・・<寺田寅彦「KからQまで」青空文庫>
  13. ・・・しかし『永代蔵』中の一節に或る利発な商人が商売に必要なあらゆる経済ニュースを蒐集し記録して「洛中の重宝」となったことを誌した中に、「木薬屋呉服屋の若い者に長崎の様子を尋ね」という文句がある。「竜の子」を二十両で買ったとか「火喰鳥の卵」を小判・・・<寺田寅彦「西鶴と科学」青空文庫>
  14.          一 フランスの絵入雑誌を見ていると、モロッコ地方の叛徒の討伐に関する写真ニュースが数々掲載されている。それらの写真の下にある説明の文句を読んで見ると「モロッコ地方の Pacification のエピ・・・<寺田寅彦「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」青空文庫>
  15. ・・・学者の仕事は決して一日に成るものでなく、それを発表した日で消失するものでもないのであるが、新聞ニュースとしては一日過ぎれば価値はなくなる。しかも記者が始めて聞き込んだその日を一日過ぎるとニュースでなくなるのである。それで、誤ってジャーナリス・・・<寺田寅彦「ジャーナリズム雑感」青空文庫>
  16. ・・・世界じゅうの大きな出来事、日本国内の重要な現象、そういうもののニュースを見るよりも前にまずこの商品の広告が自然にわれわれの眼前に現われて来るのである。 自分の知る範囲での外国の新聞で、こういう第一ページをもったものは思い出すことができな・・・<寺田寅彦「読書の今昔」青空文庫>
  17.  ニュース映画は新聞紙上の報道記事の代用または補充として用いられるものと通例考えられているようであるが、この両者の間の本質的な差別の目標については、少なくも自分の知っているだけの範囲では、まだあまり立ち入った分析的考察が行な・・・<寺田寅彦「ニュース映画と新聞記事」青空文庫>
  18. ・・・人々はただニイチェの名前だけを、ジャーナリズムのニュースで知つてるだけで、実際には一頁のニイチェも読んでは居なかつたのだ。彼等の中で、比較的忠実に読んだ人さへが、単なる英雄主義者として、反キリストや反道徳の痛快なヒーローとして、単純な感激性・・・<萩原朔太郎「ニイチェに就いての雑感」青空文庫>
  19. ・・・綜合雑誌の読者はこれらの作家によって書かれた報告的な文章を立てつづけて幾つかよまされているのであるが、果してこれ等のルポルタージュがニュース映画をその文学の特殊性によって凌駕しているという印象を与えつつあるだろうか。 ルポルタージュは観・・・<宮本百合子「明日の言葉」青空文庫>
  20. ・・・我々の列車が、モスクワを出て三日目だのに既に十八時間遅れながら、社会主義連邦中枢よりのニュースを、シベリアのところどころに撒布しつつ進行しているわけである。 この『コンムーナ』は二十七日の分である。深い興味で隅から隅まで読んだ。丁度今こ・・・<宮本百合子「新しきシベリアを横切る」青空文庫>
  21. ・・・ パリの文化擁護の大会ニュースは、混迷停滞しきっていた当時の日本の文化人、文学者に、新しいヒューマニズムの希望を与えた。新しいヒューマニズム、その能動精神、その行動性という観念がよろこび迎えられて、間もなく雑誌『行動』がうまれ、舟橋聖一・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」青空文庫>
  22. ・・・の作者は、これらのすべてについて全く知らないか、或はごく部分的に、ブルジョア新聞のニュース風に皮相的にしかしらなかった。けれども、この年の秋の関東地方の大震災につづく大杉栄、伊藤野枝、その甥である男の子供の虐殺。各地における朝鮮、中国労働者・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」青空文庫>
  23. ・・・小さい道をへだてて、バラックのトタン屋根が暑い日をてりかえし、スダレの奥から大きな声でラジオのニュースが響いている。「――して華々しい戦果をおさめました」 東京に、またこんなラジオがきこえはじめた。広島を平和都市に!長崎・・・<宮本百合子「いまわれわれのしなければならないこと」青空文庫>
  24. ・・・というのとニュースとが見られるわけである。私は特別にその映画を目ざして行ったのではなかったが、観てもいいという心持で、列の最後の方にまわって傘をさしたまま往来に立っていた。「ちょいと、まだ大丈夫よ! ホラ、見なさいってば……」 その・・・<宮本百合子「映画」青空文庫>
  25. ・・・その年の十二月二十日すぎの或る夜、夕刊に、宮本顕治が一年間の留置場生活から白紙のまま市ヶ谷刑務所へ移されたというニュースが出ていたと、一人の友人が知らせてくれた。作者はそのとき、思わずああ! と立ち上って、殺されなかった! とささやいた。一・・・<宮本百合子「解説(『風知草』)」青空文庫>
  26. ・・・そして喜ばしいニュースが巷に飛び交っていた。マルヌの戦闘が始まってドイツ軍の攻撃は阻止された。 二人の娘たちはまだブルターニュにいた。マリアは彼女たちに向って、この新しい希望を語り「小さいシャヴァンヌに物理学の勉強をさせなさい。あなたは・・・<宮本百合子「キュリー夫人」青空文庫>
  27. ・・・そのために、その費用の支出にたえ調査機関としての人手をもち、同時にその世論調査そのものがそれを行う経営にとってあるニュース・バリューをもって宣伝に役立つ場合、世論調査がとりあげられやすい。日本のように民間の世論調査機関が発達していず、しかも・・・<宮本百合子「現代史の蝶つがい」青空文庫>
  28. ・・・わたしは新聞の上に一つのニュースをよんだ。それは最新化学兵器についてのニュースだった。おそろしい化学力をもつその兵器の効果は、すべての人類をたちまち醜い不具にして、死滅させる威力をそなえているものであると説明されている。それを公表しているの・・・<宮本百合子「権力の悲劇」青空文庫>
  29. ・・・その門から処女製作のソヴェト・フォード第一号が、歓呼の声に送られて動き出した時の光景は、ソヴキノの映画ニュースをとおして、モスクワの労働者の胸にまでつよく刻みこまれている。 ニージュニに新しくソヴェト・フォード製作工場が出来たという事実・・・<宮本百合子「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」青空文庫>
  30. ・・・「ニュースない?」「蔵原、やっぱりひとりらしい」「…………」 留置場の便所には戸がない。流しから曲ったところが三尺に一間のコンクリで、突当りに曇った四角い鏡が吊ってある。看守が用便中のものを監視する為の仕かけである。窓のない・・・<宮本百合子「刻々」青空文庫>