1. 五十音図ナ行の第4音。歯茎鼻音の有声子音[n]と母音[e]とから成る音節。[ne]

  1. 平仮名「ね」は「祢」の草体から。片仮名「ネ」は「祢」の偏から。

  1. 十二支の一で、その1番目。

  1. 方角の名。北。

  1. 時刻の名。今の夜中の12時ごろ、およびその後の2時間。または夜中の12時前後の2時間

  1. 1にあたる年や日。

  1. 陰暦11月の異称

  1. おと。「鐘の—」「琴の—」

  1. 声。また、泣き声。「本—」「弱—」

  1. 鳥獣などの鳴き声。「雁 (かり) の—」「虫の—」

[補説]「おと」が大きな音響をさしたのに対し、「ね」は比較的小さな、人の感情に訴えかけるような音声をいう。
  1. 物が売買されるときの金額値段。あたい。価格。「土地の—が上がる」「—をつける」

  1. 物の値うち。価値。「父親としての—を上げる」

山の頂上。みね。「真白富士の—」

「高き—に雲の付くのす我さへに君に付きなな高嶺と思 (も) ひて」〈・三五一四〉

  1. 維管束植物の基本器官の一。普通地中にあって、植物体を支え、水・養分吸収する。先端根冠に包まれた生長点があり、根毛をもつ。「植木の—がつく」「竹が—を張る」

  1. 立ったり生えたりしているものの下の部分。「歯の—」「髷 (まげ) の—」

  1. 物事基礎土台。根本。「息の—を止める」「思想の—」

  1. 物事の起こるもと。根本原因。「悪の—を絶つ」「両国の対立の—は深い」

  1. はれ物などの中心になっている堅い部分。「できものの—」「魚の目の—」

  1. 本来性質。生まれつきの性質。「—は心のやさしい人だ」

  1. 釣りで、海底にある岩礁帯。「—魚」

  1. 名詞の下に付いて、複合語をつくる。

    1. ㋐地に根ざしている、立っている意を表す。「垣—」「岩—」

    2. 語調を整えるために用いる。「杵 (き) —」「島—」

寝ること。眠ること。「—が浅い」

[感]親しみをこめて呼びかけたり、念を押したりするときに言う語。「—、聞いて」「—、いいよね」
[助動]《完了の助動詞「ぬ」の命令形》⇒[助動]
[助動]《打消しの助動詞「ぬ」の已然形》⇒[助動]
[終助]文末の種々の語に付く。
  1. 軽い感動詠嘆の意を表す。「いい眺めです—」「よくしゃべる人だわ—」

  1. 相手同意返答などを期待する意を表す。「君の郷里青森でした—」「そろそろ出かけよう—」

  1. 自分の考え・気持ちを主張する意を表す。「その方法はまずい—」「彼はりっぱな人だと思います—」

  1. 《上代語》動詞・動詞型活用語の未然形、禁止の「な…そ」に付いて、他に対してあつらえ望む意を表す。…てほしい。

    1. 「この岡に菜摘ます児 (こ) 家聞かな名告 (の) らさ—」〈・一〉

    2. 「大き海の水底照らし沈く玉斎 (いは) ひて取らむ風な吹きそ—」〈・一三一九〉
[間助]文節の切れ目に付いて、相手注意をひくように語勢を添えたり、語調を整えたりする意を表す。「しかし—、こっちだって—、都合があるんだよ」
    1. 「あれから—、わたしを送ってやらうとって」〈滑・浮世風呂・二〉

[補説]13は近世後期以降話し言葉に用いられる。同じ用法助詞「な」よりも語勢は柔らかい。「ねえ」となることもある。
[接尾]《上代語》人を表す名詞に付いて、親愛の意を表す。「いろ—」「な—」
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