のう‐やくしゃ【能役者】例文一覧 3件

  1.  引続きまして、梅若七兵衞と申す古いお話を一席申上げます。えゝ此の梅若七兵衞という人は、能役者の内狂言師でございまして、芝新銭座に居りました。能の方は稽古のむずかしいもので、尤も狂言の方でも釣狐などと申すと、三日も前から腰を・・・<著:三遊亭円朝 校訂:鈴木行三「梅若七兵衞」青空文庫>
  2. ・・・傍に頭を五分刈にして、織地のままの繭紬の陰紋附に袴を穿いて、羽織を着ないでいる、能役者のような男がいて、何やら言ってお酌を揶揄うらしく、きゃっきゃと云わせている。 舟は西河岸の方に倚って上って行くので、廐橋手前までは、お蔵の水門の外を通・・・<森鴎外「百物語」青空文庫>
  3. ・・・もしある能役者が、女の面をつけて舞台に立っているにかかわらず、その姿を女として感じさせないとすれば、それはもう役者の名には価しないのである。否、どんな拙い役者でも、あるいは素人でも、女の面をつければ女になると言ってよい。それほど面の力は強い・・・<和辻哲郎「面とペルソナ」青空文庫>