ばい‐めい【売名】例文一覧 5件

  1. ・・・その頃の書家や画家が売名の手段は書画会を開くが唯一の策であった。今日の百画会は当時の書画会の変形であるが、展覧会がなかった時代には書画会以外に書家や画家が自ら世に紹介する道がなかったから、今日の百画会が無名の小画家の生活手段であると反して、・・・<内田魯庵「淡島椿岳」青空文庫>
  2. ・・・そして、さまざまな売名行為に狂奔した。れいによって「真相をあばく」に詳しい。 ――手をかえ、品をかえ、丹造が広告材料に使った各種の売名行為のなかで、これだけはいくらか世のためになったといえるのがあるとすれば、貧病者への無料施薬がそれ・・・<織田作之助「勧善懲悪」青空文庫>
  3. ・・・単なる売名的のものではなかろうか。それなら止した方がいいのではあるまいか。いつも僕はつらい思いをしている。こんなものを、――そんな感じがして閉口して居る。殆ど自分一人で何から何迄、やって来たのだが、それだけ余計に僕は此の雑誌にこだわって居る・・・<太宰治「喝采」青空文庫>
  4. ・・・ユライ芸術トハ、コンナモノサ、譬噺デモナシ、修養ノ糧デモナシ、キザナ、メメシイ、売名ノ徒ノ仕事ニチガイナイノダ、ト言ワレテ、カエス言葉ナシ、素直ニ首肯、ソット爪サキ立チ、夕焼ノ雲ヲ見ツメル。 アナタノ小説、友人ヨリ雑誌借リテ読ミマシタガ・・・<太宰治「走ラヌ名馬」青空文庫>
  5. ・・・民衆主義の悪影響を受けた彼等の胸中には恐怖畏懼の念は影をだも留めず、夢寐の間にも猶忘れざるものは競争売名の一事のみである。聞くところによれば現代の小学生は小遣銭を運動費となして、級長選挙の事に狂奔することを善事となしているというではないか。・・・<永井荷風「巷の声」青空文庫>