は‐うちわ〔‐うちは〕【羽団扇】例文一覧 4件

  1. ・・・という映画にも黒白の駝鳥の羽団扇を持った踊り子が花弁の形に並んだのを高空から撮影したのがあり、同じような趣向は他にもいくらもあったようであるが、今度の映画ではさらにいろいろの新趣向を提供して観客の興味を新たにしようと努力した跡がうかがわれる・・・<寺田寅彦「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」青空文庫>
  2. ・・・書斎の壁にはなんとかいう黄檗の坊さんの書の半折が掛けてあり、天狗の羽団扇のようなものが座右に置いてあった事もあった。セピアのインキで細かく書いたノートがいつも机上にあった。鈴木三重吉君自画の横顔の影法師が壁にはってあったこともある。だれかか・・・<寺田寅彦「夏目漱石先生の追憶」青空文庫>
  3. ・・・と男も鵞鳥の翼を畳んで紫檀の柄をつけたる羽団扇で膝のあたりを払う。「古き世に酔えるものなら嬉しかろ」と女はどこまでもすねた体である。 この時「脚気かな、脚気かな」としきりにわが足を玩べる人、急に膝頭をうつ手を挙げて、叱と二人を制する。三・・・<夏目漱石「一夜」青空文庫>
  4. ・・・では小さい面が光のぐあいで大きく映ったのかしらと床柱の側まで行って見ると、そこに掛かっているのはただ羽団扇と円い団扇だけであった。しかし影は格好から、釣合から、どうしてもほんとうの面としか見えなかった。あまりうまくできているのでその面が奇妙・・・<和辻哲郎「夏目先生の追憶」青空文庫>