はな‐ぐもり【花曇(り)】 の意味

  1. 桜の花の咲くころの、薄くぼんやりと曇った空模様。 春》「―朧につづく夕べかな/蕪村
  • はな‐ぐもり【花曇(り)】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・が、ある日の午後、――ある花曇りに曇った午後、僕は突然彼の口から彼の恋愛を打ち明けられた。

      芥川竜之介「彼」

    • ・・・もうちと経つと、花曇りという空合ながら、まだどうやら冬の余波がありそうで、ただこう薄暗い中はさもないが、処を定めず、時々墨流しのように乱れかかって、雲に雲が累なると、ちらちら白いものでも交りそうな気勢がする。

      泉鏡花「妖術」

    • ・・・新聞にも上野の彼岸桜がふくらみかけたといって、写真も出ていたが、なるほど、久しぶりで仰ぐ空色は、花曇りといった感じだった。

      葛西善蔵「死児を産む」