はにゅう〔はにふ〕【×生】 の意味

  1. のある土地。また、埴土。
    • 「草枕旅行く君と知らませば岸の―ににほはさましを」〈・六九〉
  1. 埴生の小屋」の略。
    • 「旅の空なれぬ―の夜の床 (とこ) わびしきまでにもる時雨かな」〈金槐集
  • 名詞

はにゅう〔はにふ〕【×生】の慣用句

  1. はにゅうのおや【埴生の小屋】
    • はにゅうのこや」に同じ。
      「彼方(をちかた)の―に小雨降り床さへ濡れぬ身に添へ我妹(わぎも)」〈・二六八三〉
  1. はにゅうのこや【埴生の小屋】
    • 土の上にむしろを敷いて寝るような粗末な小屋。また、赤土を塗ってつくった小屋ともいう。みすぼらしい家。賤(しず)が伏屋(ふせや)。はにゅうのやど。はにゅうのおや。
      「旅の空―のいぶせさに故郷(ふるさと)いかに恋しかるらん」〈平家・一〇〉
  1. はにゅうのやど【埴生の宿】
    • みすぼらしい家。埴生の小屋。
  • はにゅう〔はにふ〕【×生】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・ 俺のように年寄った母親が有うも知ぬが、さぞ夕暮ごとにいぶせき埴生の小舎の戸口に彳み、遥の空を眺ては、命の綱のかせぎにんは戻らぬか、愛し我子の姿は見えぬかと、永く永く待わたる事であろう。

      著:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ 訳:二葉亭四迷「四日間」