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ふ‐りん【不倫】例文一覧 14件

  1. ・・・破廉恥であると思った。不倫でさえあると考えた。行こうか行くまいか、さんざ迷った。行くことにきめた。約束を平気で破れるほど、そんなに強い男爵ではなかった。 九時に新橋駅で、小さいとみを捜し出して、男爵は、まるで、口もきかずに、ずんずん歩い・・・<太宰治「花燭」青空文庫>
  2. ・・・芸術、もとこれ、不倫の申しわけ、――余談は、さて置き、萱野さんとは、それっきりなの? ああ、どのようなロマンスにも、神を恐れぬ低劣の結末が、宿命的に要求される。悪かしこい読者は、はじめ五、六行読んで、そっと、結末の一行を覗き読みして、ああ、・・・<太宰治「二十世紀旗手」青空文庫>
  3. ・・・善良なるその妻もまたあたかもこの世の中に何事も起こらなかったかのように平静な態度でこの不倫の夫を迎えたのであった。一方ではまた、突然の暴行の後に釈放された白い母鳥も、ほんのちょっとばかり取り乱した羽毛をくちばしでかいつくろって、心ばかりの身・・・<寺田寅彦「あひると猿」青空文庫>
  4. ・・・しかしそういう不倫な芸術家の与える芸術その物は必ずしも効果の悪いものばかりとは思われない。つまり、こういう芸術家やこれとよく似た科学者らは、極端なイーゴイストであるがために結果においてはかえって多数のために自分を犠牲にする事になる場合もある・・・<寺田寅彦「自画像」青空文庫>
  5. ・・・したものと言っても決して不倫ではない。 特別論の一般を知った後にそれが等速運動のみに関するという点に一種の物足りなさあるいは不安を感じる人は、すでに立派に一般論の門戸に導かれるべき資格を備えている。そしてそこに再び第二のコロンバスの卵に・・・<寺田寅彦「相対性原理側面観」青空文庫>
  6. ・・・それで嗜好趣味という事は別として、科学者として芸術を論じるという事もそれほど不倫な事とは思われない。のみならず自身に取っては芸術上の問題を思索する事によって自分の専門の事柄に対して新しい見解や暗示を得る事も少なくないのである。それと同時に、・・・<寺田寅彦「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」青空文庫>
  7. ・・・に対する自分の好奇心を急激な加速度で増長せしめるに至った経路はあるいは一部の読者に興味があるかもしれないし、また自分が本分を忘れて、他人の門戸をうかがうような不倫をあえてするに至った事の申し訳にもいくぶんはなるかもしれないから一つの懺悔話と・・・<寺田寅彦「比較言語学における統計的研究法の可能性について」青空文庫>
  8. ・・・われは個々の原子の状態を確定する代わりに、ただその確率を知ると同様に、たとえば割れ目の場合でも精密な形を記載することはできなくても、その統計的特徴を把握することができるであろうと想像するのは、必ずしも不倫ではあるまいと思われる。 これら・・・<寺田寅彦「物理学圏外の物理的現象」青空文庫>
  9. ・・・といったような不倫な言葉が自然に口から出た。そうしてそのあとから水のにじみ出るようなさびしさが襲って来るのであった。 散るべくしてわずかに散らないでいた桐の一葉が、風のない静かな夕べにおのずから枝を離れて落ちたような心持ちがした。自分の・・・<寺田寅彦「亮の追憶」青空文庫>
  10. ・・・そうして多数の作者より成る連句はまさに一つの管弦楽に類していると言ってもはなはだしい不倫の比較ではあるまいと思われるのである。ただ一種の楽器のあまり長い独奏は聴者の倦怠をきたしやすい。もっともピアノなどにはしばしば相当長い独奏曲があるにはあ・・・<寺田寅彦「連句雑俎」青空文庫>
  11. ・・・いわんやなんら笑うべき正当の理由のないのに笑うという事は許すべからざる不倫な事としか思われなかった。それで、ある時だれか他家のおばさんが「それはどこかおなかに弱い所のあるせいでしょう」と言ってくれた時には、何かなしに一種のありがたい福音を聞・・・<寺田寅彦「笑い」青空文庫>
  12. ・・・啻に白頭の故老のみならず、青年以上有為の士人中にも、一切万事有形も無形も文明主義の一以て之を貫くと敢て公言して又実際に之を実行しながら、独り男女両性の関係に就ては旧儒教流の陋醜を利用して、自から婬猥不倫の罪を免れんとする者あるこそ可笑しけれ・・・<福沢諭吉「新女大学」青空文庫>
  13. ・・・京の紳士と称する連中が頻りに周旋奔走して、礼遇至らざる所なきその饗応の一として、府下の芸妓を集め、大いに歌舞を催して一覧に供し、来賓も興に入りて満足したりとの事なりしが、実をいえばその芸妓なる者は大抵不倫の女子にして、歌舞の芸を演ずるの傍ら・・・<福沢諭吉「日本男子論」青空文庫>
  14. ・・・題材が恋愛、性欲等であり、その題材自身が不倫な恋や肉欲の興味をそそり得る場合には、確かに風俗壊乱という影響を公衆の或る者に及ぼし得る。だからこの種の影響をうける人間が多数に存在する以上、検閲官がその作品を禁止するのは当然である。がしかしそれ・・・<和辻哲郎「蝸牛の角」青空文庫>