へい‐そく【×屏息】 の意味

  1. [名](スル)
  1. 息を殺してじっとしていること。
    • 「敵艦依然港内に―して」〈独歩・愛弟通信〉
  1. おそれて身を縮めること。
    • 「一片の命令の下に操觚者 (そうこしゃ) は―し」〈魯庵・「破垣」に就て〉
  • 名詞
  • へい‐そく【×屏息】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・角顋は、ポケットから朝日を一本出して、口へくわえながら、「こう云うものが出来ると、羊頭を掲げて狗肉を売るような作家や画家は、屏息せざるを得なくなります。

      芥川竜之介「MENSURA ZOILI」

    • ・・・ 肉体に勇気が満ちてくれば、前途を考える悲観の観念もいつしか屏息して、愉快に奮闘ができるのは妙である。

      伊藤左千夫「水害雑録」

    • ・・・の建白をし、維新以来二十年間沈黙した海舟伯までが恭謹なる候文の意見書を提出したので、国論忽ち一時に沸騰して日本の危機を絶叫し、舞踏会の才子佳人はあたかも阪東武者に襲われた平家の公達上のように影を潜めて屏息した。

      内田魯庵「四十年前」