1. 物事動作状態程度段階。「年の—は二十 (はたち) 前後」「実力の—はわからない」「身の—をわきまえる」

  1. 許される範囲内の程度。ちょうどよい程度。「ふざけるにも—がある」「何事も—を過ごさないようにしろ」

  1. ある広がりをもった時間

    1. ㋐ある程度時間。間 (ま) 。「—もなく帰ってきた」「—を経て返事が届いた」

    2. ㋑おおよその時間時刻。ころ。おり。「夕暮れの—に家を出る」「手のあいた—をみて連絡します」

  1. (「…のほど」の形で)断定を避け、表現をやわらげるのに用いる。「御自愛の—を祈ります」「詳細の—は、お問い合わせください」

  1. ある広がりを持った空間

    1. ㋐おおよその距離・道のり。

      明石 (あかし) の浦は、ただはひ渡る—なれば」〈須磨

    2. ㋑おおよその広さ・面積

      「—なくものはかなき住まひを」〈夕顔

    3. ㋒おおよその場所。あたり。

      「中御門京極 (なかのみかどきゃうごく) の—より、大きなる辻風 (つじかぜ) 起こりて」〈方丈記

[副助](名詞、名詞的な語、活用語の連体形などに付く)
  1. 多く、数量を表す語や、「いか(如何)」「どれ」などの語に付いて、おおよその分量程度を表す。…くらい。「一週間—旅行する」「どれ—眠ったろうか」

    1. 「五丁—も往 (い) たら」〈滑・浮世床・初〉

  1. ある事柄をあげることによって、動作状態程度を表す。…くらい。「二人は驚く—似ている」

    1. 「ワガ母—ノ慳貪 (けんどん) 第一ナ者ワ世ニアルマジイ」〈天草本伊曽保・母と子〉

  1. 打消しの意を表す語と呼応して、程度比較する基準を表す。…くらい。「きのう—暑くはない」「彼—正直な人はいない」

    1. 東国の武士—恐ろしかりけるものはなし」〈平家・九〉

  1. (多く「…ば…ほど」の形で)一方の程度が高まるのに比例して、他方事柄状態が一層高まる意を表す。…につれて一層。「読めば読む—面白くなる」

  1. 限度を表す。…だけ。

    1. 「ほしい—飲みて」〈四河入海・二五〉

[補説]名詞「ほど(程)」から転じたもので、中世以降になって助詞として用いられるようになった。2は多く、動作状態程度がはなはだしいことを表す。→ほどに連語
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