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め‐やす【目安】例文一覧 28件

  1. ・・・「親のいうことすなわち自分のいうことを、間違いないものと目安をきめてかかるのがそもそも大間違いのもとだ。親のいうことにゃ、どこまでも逆らってならぬとは、孔子さまでもいっていないようだ。いくら親だからとて、その子の体まで親の料簡次第にしよ・・・<伊藤左千夫「春の潮」青空文庫>
  2. ・・・が、浜子は私たちをその前まで連れて行ってはくれず、ひょいと日本橋一丁目の方へ折れて、そしてすぐ掛りにある目安寺の中へはいりました。そこは献納提灯がいくつも掛っていて、灯明の灯が揺れ、線香の火が瞬き、やはり明るかったが、しかし、ふと暗い隅が残・・・<織田作之助「アド・バルーン」青空文庫>
  3. ・・・もっとも、送電線にしても工学者の計算によって相当な風圧を考慮し若干の安全係数をかけて設計してあるはずであるが、変化のはげしい風圧を静力学的に考え、しかもロビンソン風速計で測った平均風速だけを目安にして勘定したりするようなアカデミックな方法に・・・<寺田寅彦「天災と国防」青空文庫>
  4. ・・・の規則が、どの程度まで市民の頭にしみ込んでいるかを判断する一つの目安を定めることも可能である。 地理学のほうでは人口の分布や農耕範囲の問題などについて、興味ある物理学的統計学的研究をしている少壮学者もある。これはわれわれには非常におもし・・・<寺田寅彦「物質群として見た動物群」青空文庫>
  5. ・・・すでに他人本位であるからには種類の選択分量の多少すべて他を目安にして働かなければならない。要するに取捨興廃の権威共に自己の手中にはない事になる。したがって自分が最上と思う製作を世間に勧めて世間はいっこう顧みなかったり自分は心持が好くないので・・・<夏目漱石「道楽と職業」青空文庫>
  6. ・・・ちょうどこの白墨について云うと、白い色と白墨の形とを切離すようなものでこの格段な白墨を目安にして論ずると白い色をとれば形はなくなってしまいますし、またこの形をとれば白い色も消えてしまいます。両つのものは二にして一、一にして二と云ってもしかる・・・<夏目漱石「文芸の哲学的基礎」青空文庫>
  7. ・・・しかしながらインデペンデントの側の方は、自分に一種の目安がある。アイデアル・センセーション、それが個人的になっておって、とにかくそれを言い現わし、それを実行しなければいても立ってもどうしてもいられない。風変りではあるが、人からいくら非難され・・・<夏目漱石「模倣と独立」青空文庫>
  8. ・・・現に今日にても士族の仲間が私に集会すれば、その会の席順は旧の禄高または身分に従うというも、他に席順を定むべき目安なければ止むを得ざることなれども、残夢の未だ醒覚せざる証拠なり。或は市中公会等の席にて旧套の門閥流を通用せしめざるは無論なれども・・・<福沢諭吉「旧藩情」青空文庫>
  9. ・・・キリスト教の文化から背を向ければ、芸術的気質のない葉子には、擡頭しようとする日本の資本主義の社会、その社会のモラル、いわゆる腕が利く、利かぬの目安で人物を評価する俗的見解の道しか見えなかったことは推察される。 作者は一九一七年に再びこの・・・<宮本百合子「「或る女」についてのノート」青空文庫>
  10. ・・・もし、私たちが云う意味での好きというのが芸術に表現されている世界でのことというはっきりした目安がなかに立てられていれば、全くあけすけに、あああのひとは好きだ、あれはやりきれないと云いきれると思う。この場合、相手が女にしろ男にしろ、こちらの感・・・<宮本百合子「女の歴史」青空文庫>
  11. ・・・因習と戦いながら、人間として向上しようとしてきた女の人は、向上の方向がグラグラしてくると、その向上心そのものが、一つの極めて妥協的な世俗的な立身の方へいつの間にやら流れ込んでしまう危険が実に深刻です。目安がないから積極性が方向かまわず積極積・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>
  12. ・・・新しい日本というものの目安からごく概念的に一方的に下される過去の文学への批判の性質を噛みわけて文学の問題として摂取成長してゆくより先、作家というものの文化的存在の可能不可能、ひいてはたつきの問題へ性急に迫って現れて、そこで作品とは切りはなれ・・・<宮本百合子「昭和十五年度の文学様相」青空文庫>
  13. ・・・作家の間にバルザック、ドストイェフスキー、スタンダールなどの読み直しが流行したのであったが、この古典の読み直しに際しても所謂新しいリアリズムの解釈法が附きまとって、例えば、バルザックについての目安は、このフランスの大作家が王党であったにも拘・・・<宮本百合子「昭和の十四年間」青空文庫>
  14. ・・・の中で、一番守りたい点、一番成長させたい点、一番得て行きたい点、或はまた一番与えて行きたい点というものを、自分ではっきり見極わめ、そのことの為めには、まあどうでもよいことは、第一のものに次ぐものとして目安に置いて、中心を押して生活を基いて行・・・<宮本百合子「女性の生活態度」青空文庫>
  15. ・・・それがなぜ力として芸術化されにくいか、或いはその創作が多くの場合、彼女は女であるという目安の上に置かれて批判され、価値づけられているか、この点に関しては、例えば「性」の問題を取扱うとして、つぎの如きもどかしさがその創作を裏切る。即ち「性の問・・・<宮本百合子「女流作家として私は何を求むるか」青空文庫>
  16. ・・・ それに対して日本は、今日と全く違った目安でヨーロッパ諸国からは見られていたのであったから、イギリスの力を勘定に入れてもこの取組は、世界の注目の的となるのは当然であったろう。 ロシアの艦隊が、その実質にはツァーの政府の腐敗を反映して・・・<宮本百合子「花のたより」青空文庫>
  17. ・・・プロレタリア文学が運動としての形を失っているからと言って、プロレタリア文学の作品の実質が、最少抵抗線に沿った目安で評価されてよいものであろうか。「希望館」という一篇の小説は私にさまざまの疑問を与えた。 作者は「希望館」という一つの保護施・・・<宮本百合子「ヒューマニズムへの道」青空文庫>
  18. ・・・プロレタリア文学者として云々という我にもひとにも通じる目安が、ぼけている。文学の仕事は、個性的なものであって、それぞれの作家は自分の足でだけ自身の道をプロレタリア文学の大道の中にふみわけてゆくのではあるが、プロレタリア文学者とブルジョア文学・・・<宮本百合子「プロ文学の中間報告」青空文庫>
  19. ・・・明日に向って人間の自己は、より成長し、より責任ある社会的な性格をもって文学に甦らなければならないのであるが、その目安をもって私たちが自己の再発見をなし得るための客観的な力として、現実に在るのは、批判の精神をおいて他に無い。 文学がどんな・・・<宮本百合子「文学精神と批判精神」青空文庫>
  20. ・・・従って、大衆と云い、民衆と云うその目安がどこにどのように置かれるかということによって、将来の文学そのものの本質が左右される。文学が、単に低きについたことにならされぬように、作家は警戒し努力しなければならないと思う。従来のような生活ぶりの作家・・・<宮本百合子「文学の大衆化論について」青空文庫>
  21. ・・・という目安が知りたい。チリ紙、シャボン、マッチ、脱脂綿、ノート一冊からはじまる学用品のあれこれ、みんななくてはならない「ほしいもの」である。丸公でこれらは買えない。都留副長官が恐縮のいたりとして認めている。わたしたちは、キツネの襟巻がほしい・・・<宮本百合子「ほうき一本」青空文庫>
  22. ・・・ 文化映画の将来性、ニュース映画の豊富性、いずれも今日の文化の大きい内容を占めるものであるが、文化映画統制委員会というところは、文化映画の目安をどのようなところにおくのであろうか、これも映画を観るものにとって知りたいことである。映画製作・・・<宮本百合子「観る人・観せられる人」青空文庫>
  23. ・・・そういう面積を標準としたことは出来た馬鈴薯を売りものにしないという目安に立ってのことであろうが、田舎で本ものの馬鈴薯畑を見たり、裸足を甲までも柔かい畑土にうずめて馬鈴薯ほりをした思い出からは、云われていることが何か手遊びめいた感じで妙な気が・・・<宮本百合子「昔を今に」青空文庫>
  24. ・・・一定の段階までは、人間性というものの巨大な発展の目安となって来た過去のインディヴィジュアリズムが第二次大戦の開幕とともに、音を立てて崩壊する姿が、「欧羅巴の七つの謎」のあらゆる頁にうかがわれるのである。 わたし達は、ロマン及びヨーロッパ・・・<宮本百合子「よもの眺め」青空文庫>
  25.  ついこの頃、科学の仕事をしている友人から大変興味のある話をきいた。それは植物の分類に関することで、従来の分類は、目で見えるだけの葉っぱの形、花の形、実の工合などが目安でされていた。鋸状の葉っぱは葉っぱの目に見えるその特徴に・・・<宮本百合子「リアルな方法とは」青空文庫>
  26. ・・・人の本当の人間らしい喜びや苦痛や希望をいろいろな形で表現した文化を持つことは出来なくて、丁度私達がレディメードの服を、裸ではいられないからといって着る様に、こんな物なら売れるだろうと、企業家の商売的な目安からつくられた劇、音楽、雑誌、映画な・・・<宮本百合子「若人の要求」青空文庫>
  27. ・・・「それは目安箱をもお設けになっておる御趣意から、次第によっては受け取ってもよろしいが、一応はそれぞれ手続きのあることを申し聞かせんではなるまい。とにかく預かっておるなら、内見しよう。」 与力は願書を佐佐の前に出した。それをひらいて見・・・<森鴎外「最後の一句」青空文庫>
  28. ・・・ 文展の日本画を目安にして言えば、確かに院展の日本画には生気溌剌たる所があるかも知れない。しかし我々の要求するのはこの種の技巧上の生気ではない。奥底から滲み出る生命の生気である。この要求を抱いて院展の諸画に対する時、我らはその人格的香気・・・<和辻哲郎「院展日本画所感」青空文庫>