• で始まる
  • で一致する
  • で終わる
  • を説明文に含む
  • を見出しに含む

り‐べつ【離別】例文一覧 18件

  1. ・・・それが出来るくらいなら、もう疾くに離別てしまったに違いない。うむ、お貞、どうだ、それとも見棄てて、離縁が出来るか。」 お貞は一思案にも及ばずして、「はい、そんなことは出来ません。」 病者はさもこそと思える状なり。「それではお・・・<泉鏡花「化銀杏」青空文庫>
  2. ・・・が、その月その日の翌日は、旅団戦地に発するとて、親戚父兄の心を察し、一日の出営を許されたるにぞ、渠は父母無き孤児の、他に繋累とてはあらざれども、児として幼少より養育されて、母とも思う叔母に会して、永き離別を惜まんため、朝来ここに来りおり、聞・・・<泉鏡花「琵琶伝」青空文庫>
  3. ・・・ 深田の方でも娘が意外の未練に引かされて、今一度親類の者を迎えにやろうかとの評議があったけれど、女親なる人がとても駄目だからと言い切って、話はいよいよ離別と決定してしまった。 上総は春が早い。人の見る所にも見ない所にも梅は盛りである・・・<伊藤左千夫「春の潮」青空文庫>
  4. ・・・椿岳が小林姓を名乗ったは妻女と折合が悪くて淡島屋を離別されたからだという説があるが全く誤聞である。椿岳が小林姓を名乗ったのは名聞好きから士族の廃家の株を買って再興したので、小林城三と名乗って別戸してからも多くは淡島屋に起臥して依然主人として・・・<内田魯庵「淡島椿岳」青空文庫>
  5. ・・・ただいずこともなく誇れる鷹の俤、眉宇の間に動き、一搏して南の空遠く飛ばんとするかれが離別の詞を人々は耳そばだてて聴けど、暗き穴より飛び来たりし一矢深くかれが心を貫けるを知るものなし、まして暗き穴に潜める貴嬢が白き手をや、一座の光景わが目には・・・<国木田独歩「おとずれ」青空文庫>
  6. ・・・僕もそのつもりで正作に離別を告げた。 明治二十七年の春、桂は計画どおりに上京し、東京から二三度手紙を寄こしたけれど、いつも無事を知らすばかりでべつに着京後の様子を告げない。また故郷の者誰もどうして正作が暮らしているか知らない、父母すら知・・・<国木田独歩「非凡なる凡人」青空文庫>
  7. ・・・たかだか日に一度や二度の残飯の投与にあずからんがために、友を売り、妻を離別し、おのれの身ひとつ、家の軒下に横たえ、忠義顔して、かつての友に吠え、兄弟、父母をも、けろりと忘却し、ただひたすらに飼主の顔色を伺い、阿諛追従てんとして恥じず、ぶたれ・・・<太宰治「畜犬談」青空文庫>
  8. ・・・とどなるのをきっかけに、画面の情調が大きな角度でぐいと転回してわき上がるように離別の哀愁の霧が立ちこめる。ここの「やま」の扱いも垢が抜けているようである。あくどく扱われては到底助からぬようなところが、ちょうどうまくやれば最大の効果を上げうる・・・<寺田寅彦「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」青空文庫>
  9. ・・・其時余は始めて離別した第一の細君を後から懐かしく思う如く、一旦見棄たペリカンに未練の残っている事を発見したのである。唯のペンを用い出した余は、印気の切れる度毎に墨壺のなかへ筆を浸して新たに書き始める煩わしさに堪えなかった。幸にして余の原稿が・・・<夏目漱石「余と万年筆」青空文庫>
  10. ・・・僕は数年前に妻と離別し、同時にまた父を失ってしまった。後には子供と母とが残ってるが、とにかく僕の生活は、昔に比して甚だ自由で伸々して来た。すくなくとも家庭上の煩いなどから、絶えず苛々して居た古い気分が一掃されて来た。今の新しい僕は、むしろ親・・・<萩原朔太郎「僕の孤独癖について」青空文庫>
  11. ・・・妻を離別するも可なり、妾を畜うも可なり、一妾にして足らざれば二妾も可なり、二妾三妾随時随意にこれを取替え引替うるもまた可なり。人事の変遷、長き歳月を経る間には、子孫相続の主義はただに口実として用いらるるのみならず、早く既にその主義をも忘却し・・・<福沢諭吉「日本男子論」青空文庫>
  12. ・・・それも句にならぬので、題詩から離別の宴を聯想した。離筵となると最早唐人ではなくて、日本人の書生が友達を送る処に変った。剣舞を出しても見たが句にならぬ。とかくする内に「海楼に別れを惜む月夜かな」と出来た。これにしようと、きめても見た。しかし落・・・<正岡子規「句合の月」青空文庫>
  13. ・・・ それがそこから離別することが人間的誠実とは思われる習慣となり、やがて悪癖となった。 バルザックが、たとえ混乱を被いがたいにせよ、政治をも人間生活の現実として見る力のあったことは、彼が偉大な作家であったことをはずかしめない。 バ・・・<宮本百合子「折たく柴」青空文庫>
  14. ・・・ 当時、又、どうしたわけだったのか祖母が父の留守中に母を離別させてしまおうとして、伯父をつついて書かしてやった手紙がロンドンから父の手紙の中に封入されて母の手許に渡ったようなこともあり、普通の留守を守るというより遙に複雑な関係が母をかこ・・・<宮本百合子「母」青空文庫>
  15. ・・・こうした心情生活が、殆ど完璧の域にあったことの記憶の中に説明のつきかねることの往々ある離別の秘密がひそんでいるのだ。」「銭金のことは、どんなことでも円く行くもの、しかし感情は情容赦を知らないものである。」 バルザックがこれを知っ・・・<宮本百合子「バルザックについてのノート」青空文庫>
  16. ・・・ゲーテは女との結合、離別に際していつも自身の天才に対する、或る点では坊ちゃんらしい自尊自衛から自由になり得ていないのであるが、ゴーリキイは自分の才能と女の天分との比較裁量などということはしていない。一人の女としてその女なりの生活を認め、同時・・・<宮本百合子「マクシム・ゴーリキイによって描かれた婦人」青空文庫>
  17. ・・・幸いその子は舅の末弟の息子であり、その妻君が離別された後ひきとられて育てられていたのだということが判明しました。 父は純真な性格の人で、三十歳ではあったがそれ迄道楽もせずにいました。互に諒解が行ったらしいが、明治三十二年の末頃生れて百日・・・<宮本百合子「わが母をおもう」青空文庫>
  18. ・・・そこへは病気のまだ好くならぬ未亡人の外、りよを始、親戚一同が集まって来て、先ず墓参をして、それから離別の盃を酌み交した。住持はその席へ蕎麦を出して、「これは手討のらん切でございます」と、茶番めいた口上を言った。親戚は笑い興じて、只一人打ち萎・・・<森鴎外「護持院原の敵討」青空文庫>

gooIDでログインするとブックマーク機能がご利用いただけます。保存しておきたい言葉を200件まで登録できます。