ろう・する【弄する】 の意味

  1. [動サ変][文]ろう・す[サ変]《古くは「ろうず」とも》
  1. もてあそぶ。思うままに操る。「策を―・する」「諧謔 (かいぎゃく) を―・する」
  1. あざける。からかう。なぶりものにする。
    • 「―・じて(歌ヲ)よみて遣 (や) れりける」〈伊勢・九四〉
  • ろう・する【弄する】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・その証拠には自分の如く平生好んで悪辣な弁舌を弄する人間でも、菊池と或問題を論じ合うと、その議論に勝った時でさえ、どうもこっちの云い分に空疎な所があるような気がして、一向勝ち映えのある心もちになれない。

      芥川竜之介「兄貴のような心持」

    • ・・・ 容貌甚だ憔悴し、全身黒み痩せて、爪長く髯短し、ただこれのみならむには、一般乞食と変わらざれども、一度その鼻を見る時は、誰人といえども、造化の奇を弄するも、また甚だしきに、驚かざるを得ざるなり。

      泉鏡花「妖僧記」

    • ・・・要旨を掻摘むと、およそ弁論の雄というは無用の饒舌を弄する謂ではない、鴎外は無用の雑談冗弁をこそ好まないが、かつてザクセンの建築学会で日本家屋論を講演した事がある、邦人にして独逸語を以て独逸人の前で演説したのは余を以て嚆矢とすというような論鋒・・・

      内田魯庵「鴎外博士の追憶」