出典:デジタル大辞泉(小学館)

[接頭]《「おおみ(大御)」の音変化。「おほむ」とも表記》
  1. 神仏・天皇や貴族に関する語に付いて、高い尊敬の意を表す。

    1. ㋐主体自身や所有の主を敬う場合。「―かみ(大御神)」「―ぞ(御衣)」

    2. ㋑貴人に向かってする行為について、物や行為を受ける対象を敬う場合。敬うべきお方への…の意。

      「(源氏ガ)召せば、(預リノ子ガ)―答へして起きたれば」〈・夕顔〉

  1. 下に来る名詞が省かれて単独で名詞のように使われることがある。

    1. 「対の上の―(=薫物 (たきもの) )は、三種ある中に梅花はなやかに今めかしう」〈・梅枝〉

[補説]中古仮名文学では、多く漢字で「御」と記されるため、「おおん」か「おん」「お」か、読み方が決めにくいが、少数の仮名書き例からみて「おん」の発生は中古後期からと考えられ、中古中期までの「御」は「おおん」と読むのが妥当であるとされる。