あさくさ‐がみ【浅草紙】 の意味

  1. 古紙・ぼろきれなどを材料にして漉 (す) き返した下等の紙。落とし紙や鼻紙などに用いる。元禄年間(1688~1704)に浅草の山谷 (さんや) 辺りで多く製造されたところからいう。
  • 名詞
  • あさくさ‐がみ【浅草紙】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・入口に近い机の上では、七条君や下村君やその他僕が名を知らない卒業生諸君が、寄附の浴衣やら手ぬぐいやら晒布やら浅草紙やらを、罹災民に分配する準備に忙しい。

      芥川竜之介「水の三日」

    • ・・・ ところがその荒物屋の前へ来ると、浅草紙、亀の子束子、髪洗粉などを並べた上に、蚊やり線香と書いた赤提燈が、一ぱいに大きく下っている――その店先へ佇んで、荒物屋のお上さんと話しているのは、紛れもないお敏だろうじゃありませんか。

      芥川竜之介「妖婆」

    • ・・・その上に琉球唐紙のような下等の紙を用い、興に乗ずれば塵紙にでも浅草紙にでも反古の裏にでも竹の皮にでも折の蓋にでも何にでも描いた。

      内田魯庵「淡島椿岳」