出典:デジタル大辞泉(小学館)

[副助]種々の語に付く。
  1. (疑問語に付いて、または「…とか」の形で)不確かな意を表す。「どこかで会った」「彼も来るとか言っていた」

  1. 疑いの気持ちで推定する意を表す。「心なしか顔色がさえないようだ」「気のせいか彼女のひとみがぬれているように思われる」

  1. (「かもしれない」「かもわからない」の形で、または「かも」の形で終助詞のように用いて)不確かな断定を表す。「急げば間に合うかもしれない」「やってはみるが、だめかもわからないからね」

[終助]文末にある種々の語に付く。
  1. 質問や疑問の意を表す。「君も行きますか」

  1. 反語の意を表す。「いいかげんな意見にどうして賛成できようか」

  1. 難詰・反駁 (はんばく) の意を表す。「そんなこと知るものか」

  1. 勧誘・依頼の意を表す。「そろそろ行こうか」「手伝っていただけませんか」

  1. (多く「…ないか」の形で)命令の意を表す。「はやく歩かないか」「よさないか」

  1. 驚きや感動の気持ちを表す。古語では、多く「も…か」の形をとる。「だれかと思ったら、君だったのか」「なかなかやるじゃないか」

    1. 「浅緑糸よりかけて白露を珠 (たま) にもぬける春の柳―」〈古今・春上〉

  1. 引用した句の意味やある事実を確かめ、自分自身に言い聞かせる意を表す。「急がば回れか」「そろそろ寝るとするか」

[並助]
  1. (「…か…か」または「…か…」の形で)いくつかの事物を列挙し、その一つ、または一部を選ぶ意を表す。「午後からは雨か雪になるでしょう」

    1. 「都へのぼって、北野―、祇園―へ参ったとみえて」〈虎明狂・目近籠骨〉

  1. (「…かどうか」「…か否か」の形で)疑いの意を表す。「公約が実現されるかどうか」「資格があるか否かが問題だ」

  1. (「…か…ないかのうちに」の形で)ある動作と同時に、または、引き続いて、別の動作の行われる意を表す。「横になるかならないかのうちに、もういびきをかいている」

  1. (「…か何か」「…かどこか」「…か誰か」の形で)最初の「か」の上にある語と類似・同類のものである意を表す。「ライターか何か火をつける物を貸して下さい」「喫茶店かどこかで話をしませんか」

[係助]体言・活用語の連体形・連用形、副詞、助詞などに付く。上代では活用語の已然形にも付く。
  1. 文中にあって係りとなり、文末の活用語を連体形で結ぶ。

    1. ㋐疑問を表す。

      「かかる道はいかで―いまする」〈伊勢・九〉

    2. ㋑反語を表す。

      「桃李 (たうり) もの言はねば、たれとともに―昔を語らむ」〈徒然・二五〉

  1. 文末用法。

    1. ㋐疑問を表す。

      「石見 (いはみ) のや高角山の木の間よりわが振る袖を妹 (いも) 見つらむ―」〈・一三二〉

    2. ㋑反語を表す。

      「心なき鳥にそありけるほととぎす物思ふ時に鳴くべきもの―」〈・三七八四〉

    3. ㋒(「(も)…ぬか」「(も)…ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないものかなあ。

      「わが命も常にあらぬ―昔見し象 (きさ) の小川を行きて見むため」〈・三三二〉

[補説]の「か」は、係助詞「や」と違って疑問語を含む文にも用いられる。中世後半になり、係り結びが行われなくなるとともに両者とも本来の性質を失い用いられなくなり、「か」は副助詞、さらに江戸時代以降は並立助詞としての用法も一般化する。また、「か」は「や」の衰退に伴ってその文末用法を拡大し、現代の終助詞としての用法に引き継がれている。