[動ラ五(四)]
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㋐ほかのものの上にかぶさる。一面を覆う。「イチゴにミルクが—・っている」「霧が—・る」
㋑水や粉などが飛び散って当たる。ふりかかる。「しぶきが—・る」「ほこりが—・る」
6 仕掛けなどで捕らえる。また、捕らえられた状態で動きが止まる。「大きな魚が—・る」「網に—・った鳥」「凧 (たこ) が木の枝に—・る」
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㋐(「…の手にかかる」の形で)傷つけられたり、殺されたりする。「敵の手に—・る」
㋑(「目にかかる」の形で)目にとまる。見られる。「勘当したからは二度と親の目に—・るな」「お目に—・る(=お会いする)」
9 偶然に物にさわる。「うっかり手が—・ってしまった」
10
13 (「罹る」とも書く)病気や災難などを身に受ける。とりつかれる。「伝染病に—・る」
15
㋐ものの働き・力が加わる。「芸に磨きが—・る」
㋑頭から押さえつけるような態度に出る。「かさに—・る」
16 攻撃的に挑む。攻めていく。「束になって—・る」「攻略に—・る」
29 他の動詞の連用形のあとに付いて用いる。
㋐今にも…しそうになる。また、ちょうど…する。…しはじめる。「溺 (おぼ) れ—・る」「崩れ—・る」「通り—・る」「立ち—・る」
㋑ある動作を他に向ける。何かに向かって…する。「飛び—・る」「寄り—・る」
出典:青空文庫
・・・そんな男に引懸かるというのは一体どういう量見なのでしょう。………「・・・ 芥川竜之介「一夕話」
・・・る所にも、背中で倚り掛かる所にも、脚の所にも白い革紐が垂れていなく・・・ 著:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ 訳:森鴎外「罪人」
・・・横に、框から縁台へ落掛るように浴衣の肩を見せて、障子の陰に女が転・・・ 泉鏡花「瓜の涙」