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かく‐せい【覚醒】例文一覧 30件

  1. ・・・ ホップ夫人は最後の言葉とともにふたたび急劇に覚醒したり。我ら十七名の会員はこの問答の真なりしことを上天の神に誓って保証せんとす。(なおまた我らの信頼するホップ夫人に対する報酬はかつて夫人が女優たりし時の日当一六 僕はこ・・・<芥川竜之介「河童」青空文庫>
  2. ・・・学者も思想家も、労働者の先達であり、指導者であるとの誇らしげな無内容な態度から、多少の覚醒はしだしてきて、代弁者にすぎないとの自覚にまでは達しても、なお労働問題の根柢的解決は自分らの手で成就さるべきものだとの覚悟を持っていないではない。労働・・・<有島武郎「宣言一つ」青空文庫>
  3. ・・・ 今度の戦争の事に対しても、徹底的に最後まで戦うということは、独逸が勝っても、或は敗けても、世界の人心の上にはっきりした覚醒を齎すけれども、それがこの儘済んだら、世界の人心に対して何物をも附与しないであろう。・・・<小川未明「愛に就ての問題」青空文庫>
  4. ・・・私たち今日の凡ての努力、それは精神運動の上に於ても、また社会運動の上に於ても、少しく心あり、覚醒する者ならば、先ず何物かを形の上に心の上に求めつゝある事は事実であろう。即ち皆んなは新しき世界を新しき生活を求めている。その世界は生れなければな・・・<小川未明「詩の精神は移動す」青空文庫>
  5. ・・・そしてまず注射の用意をした。覚醒昂奮剤のヒロポンを打とうとしたのだ。最近まで新吉は自分で注射をすることは出来なかった。医者にして貰う時も、針は見ないで、顔をそむけていたくらいである。ところが、近頃のように仕事が忙しくて、眠る時間がすくなくな・・・<織田作之助「郷愁」青空文庫>
  6. ・・・眼をつぶったまま覚醒し、まず波の音が耳にはいり、ああここは、港町の小川君の家だ、ゆうべはずいぶんやっかいをかけたな、というところあたりから後悔がはじまり、身の行末も心細く胸がどきどきして来て、突然、二十年も昔の自分の奇妙にキザな振舞いの一つ・・・<太宰治「母」青空文庫>
  7. ・・・はっきりしない。まさか、父ではなかろう。浅草でわかれた、あの青年ではなかったかしら。とにかく、霧中の記憶にすぎない。はっきり覚醒して、みると、病院の中である。「あなただけでも、強く生きるのだぞ。」その声が、ふと耳によみがえって来て、ああ、あ・・・<太宰治「火の鳥」青空文庫>
  8. ・・・ 傍で拝見していた家族のものが、どっと笑い出したので、祖母は覚醒した。それでも、まず、術者の面目は、保ち得たのである。とにかく祖母だけは、術にかかったのだから。でも、あとで真面目な長兄が、おばあさん、本当にかかったのですか、とこっそり心・・・<太宰治「ろまん燈籠」青空文庫>
  9. ・・・冬眠の状態にある蛙が半年の間に増大させるエントロピーの量は、覚醒期間のそれに比べて著しく少ないに相違ない。 次にエントロピーは一つの系全体にわたる積分として与えらるる性質のものであって、それが指定されても系を組織する各個体の現状は指定さ・・・<寺田寅彦「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」青空文庫>
  10. ・・・とにかくこのたびの災害を再びしないようにするためには単に北海道民のみならず日本全国民の覚醒を要するであろう。政府でも火災の軽減を講究する学術的機関を設ける必要のあることは前述のとおりであるが、民衆一般にももう少し火災に関する科学的知識を普及・・・<寺田寅彦「函館の大火について」青空文庫>
  11. ・・・しかしながら文学美術工芸よりして日常一般の風俗流行に至るまで、新しき時代が促しつくらしめる凡てのものが過去に比較して劣るとも優っておらぬかぎり、われわれは丁度かの沈滞せる英国の画界を覚醒したロセッチ一派の如く、理想の目標を遠い過去に求める必・・・<永井荷風「霊廟」青空文庫>
  12. ・・・に反映しているこの現象は、どんな権力も否定することのできない事実をもって、今日の人民的可能性の高まりと、生活意欲の覚醒とを語っている。二十数年前には少数の女性にだけ意識された問題が、こんにちでは大多数の若い女性にとって実感のそそられる社会的・・・<宮本百合子「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」青空文庫>
  13. ・・・デュガールは、ジャックをとりかこむそれぞれの時期における社会的環境の特質とジャックの人間性の覚醒――自意識のめざめの段階とを対決させつつ、ジャックとその社会の動きを描いている。ジャックという一人の人間が、一定の社会史の期間をとおして、その矛・・・<宮本百合子「生きつつある自意識」青空文庫>
  14. ・・・しかしローレンスは、人間としての女性をはずかしめる者としてではなく、枯涸と酔生夢死から人間の女として覚醒させる者として、より強壮で、率直な男の性を提出している。 D・H・ローレンスは、一生、自分自身がおちこんでいるいくつかの矛盾からぬけ・・・<宮本百合子「傷だらけの足」青空文庫>
  15. ・・・芸術的良心を痲痺させてしまって出版業者に動員されて、てんから恥ない所がありはすまいか、出版当事者美術家ともに大いに良心を覚醒させる要があろう。 次にさしずめ世界文化年表とでも称する年表が欲しい。広い文化の分野でせまい分科的にではあるかも・・・<宮本百合子「業者と美術家の覚醒を促す」青空文庫>
  16. ・・・ 女性のうちの母性は、天然のめざめよりあるいはなお早くこの声々に覚醒させられているようなけはいがある。若い女性たちの関心も結婚という課題にじかに向かっていて、婦人公論の柳田国男氏の女性生活史への質問も、五月号では「家と結婚」をテーマとし・・・<宮本百合子「結婚論の性格」青空文庫>
  17. ・・・しかも、おくれた日本の覚醒をめぐる情勢の流れは迅くて、内部にちぐはぐなものを感じ、善意の焦点を見いだしかねているままに、現実は、むき出しな推移で私たちの日常をこづいて、ゆっくり考えてみるために止まる時間さえ与えない。体が、混んだプラットフォ・・・<宮本百合子「現代の主題」青空文庫>
  18. ・・・―― 現代文学がよりひろくつよい社会性に解放されようとする意欲において真実ならば、現代文学のすべての創作方法が、きょうは、その研究のひろばにあつまって、文学の精神のより世界史的覚醒のために協力しあっていい時だと思われる。 民主主義文・・・<宮本百合子「現代文学の広場」青空文庫>
  19. ・・・に影響されて当時の青鞜社風の女性の自我の覚醒と、対立者としての男性および恋愛との格闘を主題とした「煤煙」は自然主義的なリアリズムと、主観的ロマンチズムのまざりあった作品であったと記憶します。その森田氏は長篇「輪廻」をかきました。これも自然主・・・<宮本百合子「心から送る拍手」青空文庫>
  20. ・・・ そのようなこんにち、一方では、社会的・歴史的な人類としてわれわれが生きている証左たる、理性の覚醒としての文学、を要望する思いが、切実である。広汎な読者がそれを要求しているばかりでなく、文学者自身のうちに、その要求が疼いている。 こ・・・<宮本百合子「心に疼く欲求がある」青空文庫>
  21. ・・・自己陶酔と独善にうるさい覚醒をもとめてやまない近代精神、理性へのよび声そのものが、この種類の作家たちには気にそまない軽蔑すべきことであるのだろう。 過去三年の間、戦争に協力したという事情から消極な生活にあった作家群が、一九四九年に入って・・・<宮本百合子「五〇年代の文学とそこにある問題」青空文庫>
  22. ・・・組織労働者の多いところより、全体として自覚ある労働者のすくない地方、政治的覚醒の著しいと見られていない地方を対象とした。 毎日新聞のこの方法は、何回かの調査のうちに或る均衡を見出そうとするある試みであったかもしれないが、文化賞のための具・・・<宮本百合子「しかし昔にはかえらない」青空文庫>
  23. ・・・人間性の恢復、人間として生きる諸権利の覚醒の声と動きに充満して、文学のすべての真面目な試みとすべての安易な云いのがれの、どれもが、日本文学における近代の社会性と人間性の確立の名のもとに行われた。 だが、きょう、わたしたちすべてが感じてい・・・<宮本百合子「「下じき」の問題」青空文庫>
  24. ・・・ 次第に覚醒している日本の民衆が肚の底からそのためにたたかっているより明るい確かな社会生活建設の願いと努力、その間には裏切られ、又もりかえす民衆の歴史の熱意は「横になった令嬢」と何のかかわりがあるだろう。中国の民衆を愚昧無気力にしておく・・・<宮本百合子「商売は道によってかしこし」青空文庫>
  25. ・・・明治の暁の光の中で半ば生れんとして生れなかった自由民権時代の婦人の社会的覚醒への希望の本質は、むしろこの流れのうちに発展され、うけつがれるべきであったが、日本の社会の歴史の全く独特な襞の深さは、常に歴史のテムポを極度に圧縮し、あらゆる事象の・・・<宮本百合子「女性の歴史の七十四年」青空文庫>
  26. ・・・なぜならば、社会主義的民主主義の社会は、現世紀における人類の最も覚醒した全目的の社会形態なのだから。二世紀昔のスウィフトの馬には及びもつかないゾシチェンコの猿にひきまわされて、自身の尽瘁と価値の上にゲラゲラ笑いのつばをとびちらしているとした・・・<宮本百合子「政治と作家の現実」青空文庫>
  27. ・・・しかし、真面目な婦人であるならば、その満足の期間は短くて、新しい社会的な立場はとりもなおさず、より厳粛な社会的覚醒への扉であったことを知ると思う。 民法が改正されようとしている。婦人にとって重大なかかわりをもつ結婚、離婚、親権、財産権な・・・<宮本百合子「世界の寡婦」青空文庫>
  28. ・・・文学にたずさわる人々をこめた人民感情そのものの中に、自主たろうとするやみがたい熱望が覚醒していないために、これらの人々にとっては自主でなければならない、という民主主義のよび声は、自分のそとから、一種の強権の号令であるかのようにきこえるらしい・・・<宮本百合子「一九四六年の文壇」青空文庫>
  29. ・・・半ば眠り半ばは確乎と覚醒している厖大なアジアの一国、中国で、資本主義以前にありながら、しかも、目下の急速な世界情勢の動きにつれて、豊饒な民族資源が才能さえも含めていきなり最も民主的方法で開発される十分の可能をもっているという事実は、私たちに・・・<宮本百合子「春桃」青空文庫>
  30.  今度岡倉一雄氏の編輯で『岡倉天心全集』が出始めた。第一巻は英文で発表せられた『東洋の理想』及び『日本の覚醒』の訳文を載せている。第二巻は『東洋に対する鑑識の性質と価値』その他の諸篇、第三巻は『茶の書』を含むはずであるという。岡倉先生の・・・<和辻哲郎「岡倉先生の思い出」青空文庫>