きた‐まくら【北枕】 の意味

  1. 枕を北に置いて寝ること。釈迦涅槃 (ねはん) のとき頭を北に、顔を西に向けて臥 (ふ) したといわれることから、死者を寝かせるときの作法とされる。ふつう不吉として忌む。
  1. フグ科の海水魚。全長約20センチ。背面は灰褐色で、暗色の斑紋があり、腹面は青紫色。皮膚・肝臓・腸などに毒がある。本州中部以南の浅海に分布。
  • きた‐まくら【北枕】の例文

    出典:青空文庫

    • ・・・ 手当も出来ないで、ただ川のへりの長屋に、それでも日の目が拝めると、北枕に水の方へ黒髪を乱して倒れている、かかる者の夜更けて船頭の読経を聞くのは、どんなに悲しかろう、果敢なかろう、情なかろう、また嬉しかろう。

      泉鏡花「葛飾砂子」

    • ・・・きさまの蛙かな命婦より牡丹餅たばす彼岸かな更衣母なん藤原氏なりけり真しらけのよね一升や鮓のめしおろしおく笈になゐふる夏野かな夕顔や黄に咲いたるもあるべかり夜を寒み小冠者臥したり北枕高燈籠消えなんとするあまたゝび・・・

      正岡子規「俳人蕪村」