月下氷人の解説 - 三省堂 新明解四字熟語辞典

縁結びの神。転じて、男女の縁の仲立ちをする人。仲人なこうど。媒酌人。▽略して「氷人」ともいう。
出典
『晋書しんじょ』索紞伝さくたんでん
用例
「この浦舟に帆をあげて…」と意外にいい声でつづいていく。この男は月下氷人の役も兼ねているつもりなのであろう。<司馬遼太郎・俄>
故事
中国晋しんの令孤策れいこさくが、氷の上に立って氷の下の人と語り合った夢を見た。占いの人に夢占いをしてもらったところ、氷の上と下というのは陽と陰で男女を示し、『詩経しきょう』の句に「若者よもし妻をめとるならば氷の溶けきらない冬のうちに」というのは婚姻に関することであるから、おそらく婚姻の媒酌をして氷が溶ける前には成立する前ぶれであろうと言い、そのとおりになったという故事から。

月下氷人の解説 - 学研 四字熟語辞典

仲人、媒酌人のこと。また、男女の縁を取り持つ人のこと。
注記
「月下老人」と「氷人」を合わせたことば。どちらも古代中国の伝説で男女の仲を取り持ったことから。
故事
「月下」は、月下老人の略。中国唐の時代、韋固いこという独り者が旅先の宋城そうじょうで月夜の晩に出会った老人のこと。赤い縄でつながれているという韋固の将来の妻を予言し、その通りになったという。「氷人」は、氷上人の略。中国晋しんの時代、索紞さくたんという占いの名人に令狐策れいこさくという者が、氷の上に立って氷の下の人と話をしたという夢の判断を求めたところ、「君が結婚の仲介をするという前兆である」と述べた。予言通りその後、令狐策は大守たいしゅの依頼で、その息子のために仲人をすることになり、めでたく婚姻が成り立ったという。
出典
『続幽怪録ぞくゆうかいろく』、『晋書しんじょ』芸術・索紞
用例
時雄は芳子の師として、此の恋の証人として一面月下氷人の役目を余儀なくさせられたのであつた。〈田山花袋・蒲団〉

月下氷人の解説 - 小学館 デジタル大辞泉

《「月下老人」と「氷人」との合成語》男女の縁を取り持つ人。仲人 (なこうど) 。

出典:青空文庫

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