あま‐つ【天つ】
[連語]《「つ」は「の」の意の格助詞》天の。天空の。→国つ
あま‐つ‐おとめ【天つ少女】
1 天女。「富士のねの風にただよふ白雲を—が袖かとぞ見る」〈夫木・三五〉 2 五節(ごせち)の舞姫。「豊の明り—の...
あま‐つ‐かぜ【天つ風】
大空を吹く風。「—雲の通ひ路吹き閉ぢよをとめの姿しばしとどめむ」〈古今・雑上〉
あま‐つ‐かみ【天つ神】
高天原(たかまがはら)の神。また、その系列の神。→国つ神 →別(こと)天つ神「—は天の磐門(いはと)を押しひらきて...
あまつかみ‐の‐よごと【天つ神の寿詞】
「中臣(なかとみ)の寿詞(よごと)」に同じ。
あま‐つ‐くに【天つ国】
1 高天原(たかまがはら)のこと。日本神話で、神々の世界。 2 天国のこと。
あまつくめ‐の‐みこと【天津久米命】
日本神話の神。天孫降臨に際し、天忍日命(あまのおしひのみこと)とともに先駆けを務めた。久米直(くめのあたい)の祖神。
あまつ‐さえ【剰え】
[副]《「あまっさへ」の「っ」を、促音でなく読んでできた語》別の物事や状況が、さらに加わるさま。多く、悪い事柄が重...
あま‐つ‐しるし【天つ印/天つ表】
1 天上界にある、越えてはならない境界線。天の川のこと。「ひさかたの—と水無(みなし)川へだてておきし神代し恨めし...
あま‐つ‐そら【天つ空】
1 大空。天上の世界。また、手の届かない遠い所。「ひさかたの—にも住まなくに人はよそにぞ思ふべらなる」〈古今・恋五...
あま‐づた・う【天伝ふ】
[動ハ四]《「あまつたう」とも》大空を伝い渡る。「ひさかたの—・ひ来る雪じもの」〈万・二六一〉
あま‐つ‐つみ【天つ罪】
1 天上界で素戔嗚尊(すさのおのみこと)が犯した畔放(あはな)ちのような、農耕と祭りに関する罪。→国つ罪「許多(こ...
あま‐つ‐のりと【天つ祝詞】
祝詞を褒めたたえていう語。「—の太祝詞事(ふとのりとごと)を宣(の)れ」〈祝詞・六月晦大祓〉
あま‐つばめ【雨燕】
1 アマツバメ目アマツバメ科の鳥の総称。ツバメに似るが、大形で、翼が著しく長く、体が細長い。全体に黒褐色で、腰が白...
あまつひこひこほのににぎ‐の‐みこと【天津彦彦火瓊瓊杵尊】
⇒瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
あま‐つ‐ひつぎ【天つ日嗣】
皇位を継承すること。また、皇位。あまのひつぎ。「天つ神の御子の—知らしめす」〈記・上〉
あま‐つぶ【雨粒】
雨滴。あめつぶ。
あま‐つ‐みず【天つ水】
[名]天の水。天から降る水。雨。「みどり子の乳乞ふがごとく—仰ぎてそ待つ」〈万・四一二二〉 [枕]日照りに雨を待ち...
あま‐つ‐やしろ【天つ社】
天つ神を祭った神社。「—、国つ社と」〈祝詞・祈年祭〉