うつ【鬱】
[常用漢字] [音]ウツ(漢) 1 草木がこんもりと茂る。「鬱然・鬱蒼(うっそう)」 2 ふさがる。気分が中にこも...
うつ【鬱/欝】
[名]心が晴れ晴れしないこと。気がふさぐこと。憂鬱。「酒で—を散じる」「—状態」 [ト・タル][文][形動タリ]草...
う・つ【打つ】
[動タ五(四)] 1 物を他の物に向けて強く当てる。 ㋐たたく。ぶつ。「平手で—・つ」「滝に—・たれる」 ㋑勢いよ...
う・つ【討つ】
[動タ五(四)]《「打つ」と同語源》 1 攻撃する。敵を攻めて滅ぼす。征伐する。「かたきを—・つ」「不義を—・つ」...
う・つ【撃つ/射つ】
[動タ五(四)]《「打つ」と同語源》弾丸・矢などを発射する。「拳銃で—・つ」「標的を—・つ」 [可能]うてる
う・つ【棄つ】
[動タ下二]捨てる。多く他の動詞に付けて用いられる。「此の子は葦船に入れて流し—・てき」〈記・上〉 「俄(には)か...
うつ【全/空/虚】
[接頭] 1 (全)名詞に付いて、すっかり、全く、全部の意を表す。「皮を—はぎに剝(は)ぎて」〈記・上〉 2 (空...
うつ‐うつ【鬱鬱】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 心の中に不安や心配があって思い沈むさま。「—として日を過ごす」 2 草木がよく...
うつ‐うつ
[副]半ば眠り、半ば目覚めているさま。夢うつつのさま。うとうと。うつらうつら。「また—となって来ると、このまま気が...
うつお【空/虚/洞】
1 中がからになっていること。また、そのようなもの。うつろ。うろ。「この唐櫃(からびつ)をこそ心にくく思ひつれども...
うつお【靫/空穂】
⇒うつぼ(靫)
うつお‐ぎ【空木】
中が腐って、空洞になった木。うつろぎ。「わが居たる—の前に」〈宇治拾遺・一〉
うつお‐ばしら【空柱】
屋上の雨水を受ける、箱形の縦樋(たてどい)。特に、清涼殿の殿上の間(ま)の東南端にある雨落(あまお)ちの柱をさす。...
うつお‐ぶね【空舟】
大木をくり抜いて造った舟。丸木舟。うつろぶね。「—にいれて流されけるとぞ聞こえし」〈平家・四〉
うつ‐ぎ【空木/卯木】
アジサイ科の落葉低木。山野に自生。幹の内部は中空で、よく分枝する。葉は卵形でとがり、縁に細かいぎざぎざがある。初夏...
うつぎ‐だけ【空木岳】
長野県南西部、木曽山脈第2の高峰。標高2864メートル。
うつ・く【空く/虚く】
[動カ下二]「うつける」の文語形。
うつくし・い【美しい/愛しい】
[形][文]うつく・し[シク] 1 色・形・音などの調和がとれていて快く感じられるさま。人の心や態度の好ましく理想...
うつくしいおんな【美しい女】
椎名麟三の小説。昭和30年(1955)、「中央公論」誌に連載後、刊行。自身の鉄道会社勤務時代の経験に基づく長編。
うつくしいむら【美しい村】
堀辰雄の小説。昭和8年(1933)から昭和9年(1934)にかけて新聞や雑誌に発表した作品をとりまとめ、昭和9年(...
うつくし‐が‐はら【美ヶ原】
長野県松本市の東方にある溶岩台地の高原。標高約2000メートル。レンゲツツジをはじめ植物の種類に富む。四周の眺望に...
うつくし‐が・る【愛しがる】
[動ラ四]かわいらしいと思う。かわいがる。「松君のをかしうもの宣(のたま)ふを、誰も誰も、—・り聞こえ給ふ」〈枕・...
うつくしきエレン【美しきエレン】
《原題、(ドイツ)Schön Ellen》ブルッフの合唱曲。1867年作曲。ソプラノ、バリトン独唱および混声合唱。...
うつくしきおんなにわし【美しき女庭師】
《原題、(イタリア)Bella giardiniera》ラファエロの絵画。板に油彩。縦122センチ、横80センチ。...
うつくしきガラテア【美しきガラテア】
《原題、(ドイツ)Die schöne Galathée》スッペのオペレッタ。全1幕。1865年作曲。彫刻家ピグマ...
うつくしきすいしゃごやのむすめ【美しき水車小屋の娘】
《原題、(ドイツ)Die schöne Müllerin》シューベルトの連作歌曲集。全20曲。1823年の作。W=...
うつくしきセルジュ【美しきセルジュ】
《原題、(フランス)Le beau Serge》フランスの映画。白黒作品。シャブロルの初長編監督作。ヌーベルバーグ...
うつくしきナーニ【美しきナーニ】
《原題、(イタリア)La bella Nani》ベロネーゼの絵画。カンバスに油彩。縦119センチ、横103センチ。...
うつくしきパースのむすめ【美しきパースの娘】
《原題、(フランス)La jolie fille de Perth》ビゼーのオペラ。全4幕。1866年初演。14世...
うつくしきマゲローネのロマンス【美しきマゲローネのロマンス】
⇒ティークのマゲローネによるロマンス
うつくしくあおきドナウ【美しく青きドナウ】
《原題、(ドイツ)An der schönen, blauen Donau》ヨハン=シュトラウス2世作曲のワルツ。...
うつくし・ぶ【慈しぶ/愛しぶ】
[動バ上二]「うつくしむ」に同じ。「八つ九つばかりにて、声いとおもしろく、笙(さう)の笛吹きなどするを、—・び、も...
うつくし‐まつ【美し松】
アカマツの変種。高さ1〜7メートル。幹が根元近くから数本出て、樹形が傘形をしている。庭木にする。多行松(たぎょうし...
うつくし・む【慈しむ/愛しむ】
[動マ四]かわいがる。いつくしむ。大切にする。うつくしぶ。「憎げなる稚児(ちご)を、己(おの)が心地の愛(かな)し...
うつけ【空け/虚け】
《動詞「うつ(空)ける」の連用形から》 1 中のうつろなこと。から。からっぽ。 2 愚かなこと。ぼんやりしているこ...
うつけ‐もの【空け者】
愚か者。ぼんやり者。
うつ・ける【空ける/虚ける】
[動カ下一][文]うつ・く[カ下二]《「うつ(空)」の動詞化》 1 気が抜けたようになる。ぼんやりする。「—・けた...
うつし【写し】
1 書画などを写しとること。模写。また、その書画。 2 書類などの控えとして書き写したり複写したりした文書。謄本(...
うつし【映し】
映像をスクリーンなどに現し出すこと。
うつし【移し】
1 「移し花(ばな)」に同じ。「秋の露は—にありけり水鳥の青葉の山の色づく見れば」〈万・一五四三〉 2 香を衣類な...
うつ・し【現し/顕し】
[形シク]《「うつつ」と同語源》 1 現実にこの世に生きている。「葦原の中つ国にあらゆる—・しき青人草」〈記・上〉...
うつし‐いろ【移し色】
移し花で染めた薄い青色。「色々にこきまぜたる上に、—なる織物を着たり」〈浜松・二〉
うつし‐うま【移し馬】
「移しの馬」に同じ。
うつし‐え【写し絵】
1 景色や人物などを描き写した絵。写生画。「是は誠の鯉、—とはさらさら思はれず」〈浄・双生隅田川〉 2 ⇒映し絵
うつし‐え【映し絵】
(「写し絵」とも書く)ガラス板などに人物・景色などを描き、それを幻灯機で壁や白布に映すもの。江戸末期から明治末まで...
うつし‐え【移し絵】
水溶性の糊(のり)を塗った台紙に模様や絵を印刷したもの。水にぬらして物にはりつけ、乾ききらないうちに紙をはがすと台...
うつし‐おみ【現しおみ】
この世に人としての姿を現しているもの。生きている現実の人。「かしこし、我が大神、—あらむとは覚らざりき」〈記・下〉...
うつし‐ぐさ【移し草】
《染料にするところから》ツユクサの別名。
うつし‐ぐら【移し鞍】
平安時代、官人が公用で乗る馬寮(めりょう)の馬につける鞍。平文の鞍橋(くらぼね)、半舌の鐙(あぶみ)、斧形の大滑(...
うつし‐ごころ【移し心】
移りやすい心。移り気。「いで人は言のみぞよき月草の—は色ことにして」〈古今・恋四〉