かざり【飾り】
1 飾ること。また、飾るもの。装飾。装飾品。「客間の—にする」「胸に花の—をつける」 2 表面、外見をよく見せよう...
かざり‐あみ【飾り編み】
布や編み物で作ったものの周囲などを装飾的に編む方法。また、編んだもの。
かざり‐いし【飾り石】
1 宝石に準じて装飾品とされる石。水晶・碧玉(へきぎょく)・瑪瑙(めのう)など。 2 床の間などに飾って置く石。
かざり‐いづつ【飾り井筒】
庭園に趣を添えるために、井筒のみを置いて井戸のように見せかけたもの。飾り井戸。
かざり‐いと【飾り糸】
反物や仕立物に、飾りとして束ねてとじつける色糸。また、飾りにするために何本もの色糸をより合わせたり、1本の糸を種々...
かざり‐うす【飾り臼】
正月、農家で臼にしめ縄を張り、鏡餅(かがみもち)を供えること。また、その臼。《季 新年》「—四つ杵掛けて祝ひけり/...
かざり‐うま【飾り馬】
1 美しく飾りたてた馬。嫁入りに用いたり、新年の初荷を運んだりする。また、古くは賀茂の祭などで、唐鞍(からくら)を...
かざり‐うり【飾り売(り)】
歳末にしめ飾りや門松など、正月の飾り物を売り歩くこと。また、その人。《季 冬》「行く人の後ろ見送り—/虚子」
かざり‐えび【飾り海老】
新年の飾りに用いるイセエビ。《季 新年》
かざり‐かぶと【飾り兜】
端午の節句の飾り物の一。江戸時代は、菖蒲(しょうぶ)で兜の形をつくり、屋外に幟(のぼり)と一緒に飾った。後世、厚紙...
かざり‐がし【飾り菓子】
花・鳥・魚・静物などの形に美しく細工した菓子。冠婚葬祭などの儀式に用いる。
かざり‐ぎり【飾り切り】
料理の飾りや、季節感を出すものとして、主に野菜類を花などの形に切ること。また、そのもの。大根・人参のねじり梅、茄子...
かざり‐くぎ【飾り釘】
装飾として、または装飾をかねて打つ釘。太鼓の革をとめる鋲(びょう)の類。
かざり‐ぐら【飾り鞍】
美しく飾った鞍。また、飾り馬の馬具の総称。
かざり‐ぐるま【飾り車】
金銀・珠玉などで美しく飾りたてた牛車(ぎっしゃ)。御禊(ごけい)、賀茂の祭などのときに用いた。「葵草(あふひぐさ)...
かざり‐け【飾り気】
1 自分をよく見せようとして、表面を飾ろうとする気持ち。かざりっけ。「—のない言葉」 2 部屋などが飾られているこ...
かざり‐けい【飾り罫】
印刷で、装飾的な模様でできた罫線。
かざり‐さんぼう【飾り三方】
年始の客に出す三方。熨斗鮑(のしあわび)・昆布を飾った硯蓋(すずりぶた)と白木の箸(はし)をのせる。
かざり‐し【飾り師/錺り師】
「飾り職」に同じ。
かざり‐しょく【飾り職/錺り職】
金属製のかんざし・帯留め・指輪など金具の細工をする職業。また、その職人。飾り師。飾り屋。
かざり‐じつけ【飾り仕付け】
和服の被(きせ)を整え、また仕立て上がったときの飾りを兼ねて縫い目を整えるためにかけるしつけ。
かざり‐ずみ【飾り炭】
1 正月に、松飾りに炭を結びつけて飾ること。また、その炭。黒が邪気を払う色とされるからとも、読みを「住み」に通じさ...
かざり‐せっちん【飾り雪隠】
「砂雪隠(すなせっちん)」に同じ。
かざり‐たち【飾り太刀】
節会(せちえ)・御禊(ごけい)・行幸などのとき、五位以上の官人が束帯につけた儀仗(ぎじょう)用の太刀。鞘(さや)を...
かざりたち‐だい【飾り太刀代】
内宴・節会などの盛儀に、飾り太刀の代用とする儀仗の太刀。かざたちだい。
かざり‐た・てる【飾り立てる】
[動タ下一][文]かざりた・つ[タ下二]目立つようにはでに飾る。「羽や花で—・てた帽子」
かざり‐だけ【飾り竹】
正月の門松に添えて飾る竹。《季 新年》
かざり‐だな【飾り棚】
1 美術品や優勝杯などを飾っておく棚。 2 商品を陳列しておく棚。ショーケース。
かざり‐ちまき【飾り粽】
色糸で巻いて飾ったちまき。「人のもとより—おこせたりける返事に」〈伊勢・五二〉
かざり‐つけ【飾り付け】
飾りつけること。また、飾りつけたもの。「ショーウインドーの—をする」
かざり‐つ・ける【飾り付ける】
[動カ下一][文]かざりつ・く[カ下二]装飾品や商品をそれぞれの場所にうまく配置する。その場所に人目をひくようにき...
かざりなし【加佐里那止】
江戸中期の俳論・俳諧撰集。加舎白雄(かやしらお)著。明和8年(1771)刊行。俳論では、自然の姿を重んじて私意を排...
かざり‐なわ【飾り縄】
正月、門・戸口・神棚などに魔よけのために張るしめ飾り。年縄(としなわ)。《季 新年》
かざり‐ぬい【飾り縫い】
飾りのために、色糸などで縫うこと。また、縫ったもの。
かざり‐ばな【飾り花】
1 「薬玉(くすだま)2」に同じ。 2 祭礼などに、軒提灯(のきぢょうちん)に飾る造花。
かざり‐ばね【飾り羽】
鳥の飾りのような羽。繁殖期の雄によくみられる。
かざり‐ボタン【飾りボタン】
洋服に飾りとしてつけるボタン。
かざり‐まつ【飾り松】
門松(かどまつ)。松飾り。《季 新年》
かざり‐まど【飾り窓】
商店で、商品を陳列してある窓。ショーウインドー。
かざり‐ミシン【飾りミシン】
装飾のために、布の表面からかけたミシンの縫い目。ステッチ。
かざり‐もの【飾り物】
1 飾りにする物。「床の間の—」 2 正月のお飾り。松飾りやしめ飾りに使う物。 3 祭礼などのときに人通りの多い所...
かざり‐や【飾り屋/錺り屋】
「飾り職」に同じ。
かざり‐わら【飾り藁】
正月に飾る、わらで作った飾り物。輪飾り・しめ飾りの類。
飾(かざ)りを下(お)ろ・す
髪を剃って、僧尼となる。落飾(らくしょく)する。「孝謙天皇も、大菩提心をおこし、御—・させ給ひ」〈平家・八〉