か‐に
[名](スル)「かんにん(堪忍)」の音変化。「—して上げましょう」〈二葉亭・浮雲〉
かに【蟹】
1 十脚目短尾下目の甲殻類の総称。体は頭胸部にあたる甲と、一対のはさみ脚および四対の歩脚からなる。腹部は甲の腹側に...
かに【可児】
岐阜県南部の市。住宅地化が著しい。自動車部品・陶磁器などの工業が盛ん。西部の今渡は木曽川の日本ライン下りの出発点。...
かに【蟹】
河野多恵子の短編小説。昭和38年(1963)発表。同年、第49回芥川賞受賞。
カニア
⇒ハニア
か‐に‐あられ【窠に霰】
織り紋の一。四角形を互い違いに並べた小さな石畳風の霰文を地紋にして、窠紋(かもん)を配列したもの。平安時代以来、表...
かに‐あるき【蟹歩き】
1 カニの脚のように膝を曲げて歩くこと。がにまたで歩くこと。 2 カニのように横向きに歩くこと。
かに‐かくに
[副]あれこれと。いろいろと。「—渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川」〈啄木・一握の砂〉 「—思ひわづらひ哭...
かに‐かま【蟹蒲】
《「かにかまぼこ」の略》色・風味・食感などがカニの身そっくりに作られたかまぼこ。
かに‐かん【蟹缶】
カニ肉の缶詰。
か‐にく【果肉】
果実の皮と種子との間にある肉質の部分。
かにくい‐ざる【蟹食猿】
オナガザル科のサル。体長40〜65センチ、尾は体長と同じくらいある。ニホンザルと近縁。東南アジアに分布、マングロー...
かに‐くさ【蟹草】
カニクサ科の蔓性(つるせい)で多年生のシダ。関東以西の山地に自生。蔓状の地上部は葉の変形したもので、葉状の部分は羽...
かに‐くそ【蟹屎】
新生児が生後初めてする大便。黒くて粘りがある。胎便。かに。かにばば。
かに‐ぐま【蟹隈】
歌舞伎の隈取りの一。紅隈(べにぐま)で、形状・色彩ともにカニを模したもの。半道敵(はんどうがたき)役に用いる。戯(...
かに‐ぐも【蟹蜘蛛】
カニグモ科のクモの総称。第1および第2歩脚が長く、前方のほか横へも歩ける。網を張らず、物陰から小昆虫などを襲う。褐...
かに‐こうせん【蟹工船】
北洋でカニ漁を行う母船。漁獲したカニを船中で缶詰に加工する設備をもつ。蟹母船。《季 冬》 [補説]書名別項。→蟹工船
かにこうせん【蟹工船】
小林多喜二の小説。昭和4年(1929)発表。厳しい労働条件に苦しむ蟹工船の労働者たちが、団結して闘争に立ち上がる。...
かに‐こうもり【蟹蝙蝠】
キク科の多年草。高山の針葉樹林の下に群生。高さ0.5〜1メートル。葉はカニの甲羅のような形で縁にぎざぎざがあり、3...
かに‐ざ【蟹座】
黄道十二星座の一。双子座と獅子(しし)座の間にあり、3月下旬の午後8時ごろ南中する。中央に散開星団プレセペがある。...
かに‐し【可児市】
⇒可児
カニシカ
2世紀ころの古代インドのクシャン朝の国王。王朝の最盛期を現出した。仏教を保護し、首都プルシャブラに寺院を建立、また...
かに‐せいうん【蟹星雲】
牡牛(おうし)座にある惑星状星雲。カニの甲のような形に見える。1054年の超新星の残骸と考えられ、現在もガス体が四...
かに‐ぞく【蟹族】
大きなリュックサックを背負った登山者・旅行者のこと。駅の改札などを通る際に、横幅のある荷物がじゃまにならないよう、...
かに‐たま【蟹玉】
ほぐしたカニの身と野菜を卵にまぜて仕上げた中国料理。芙蓉蟹(フーヨーハイ)。
かに‐だまし【蟹騙】
十脚目カニダマシ科の甲殻類の総称。潮間帯にみられ、カニに似るが、ヤドカリ類の一群。イソカニダマシなど。
カニッツァーロ
[1826〜1910]イタリアの化学者。ローマ大教授。1860年、アボガドロの仮説を実証し、原子量・分子量決定の方...
かにつり‐ぐさ【蟹釣草】
イネ科の多年草。草原や道端に生える。高さ約60センチ。葉は線形。初夏、円錐状に花をつける。子供がこの茎でサワガニを...
蟹(かに)の穴入(あなはい)り
慌てふためいているさまのたとえ。
蟹(かに)の念仏(ねんぶつ)
カニが口から泡を出すように、ぶつぶつとつぶやくさま。
かに‐の‐め【蟹の目】
《形がカニの目に似ているところから》扇の要(かなめ)。
蟹(かに)の横這(よこば)い
1 物事がなかなか前に進まないこと。 2 《他からは不自然に見えても、カニにとっては自然な歩き方であることから》他...
蟹(かに)は食(く)ってもがに食(く)うな
カニを食う際、害があるというがに(カニのえら)は食ってはいけないということ。
蟹(かに)は甲羅(こうら)に似(に)せて穴(あな)を掘(ほ)る
《カニは自分の大きさに合わせて穴を掘るところから》人はその身分や力量にふさわしい言動をしたり、望みを持ったりすると...
かにば‐サボテン【蟹葉サボテン】
サボテン科の常緑の多年草。茎は平たく、カニの脚に似る。冬、紅色の花をつける。南アメリカの原産。かにサボテン。
かに‐ばさみ【蟹挟み】
柔道で、自分も倒れながら相手を横から両足で挟み、後方へ倒す技。禁止技の一。
かに‐ばば【蟹屎】
「かにくそ」に同じ。
カニバリゼーション
《「カニバライゼーション」とも》共食い現象。同じ会社の製品で類似性が強く互換性がある場合に生ずる製品間の競合関係のこと。
カニバリズム
人を食うこと。特に、呪術的信仰から、また宗教儀礼として人肉を食う慣習。人肉嗜食(ししょく)。カンニバリズム。
かに‐ひしこ【蟹鯷】
《「かにびしこ」とも》塩漬けのカニ。カニの塩辛。かにびしお。《季 夏》
かに‐ぼうず【蟹坊主】
寺で住職や旅僧などに問答をしかけるというカニの化け物。昔話として各地に伝わる。化け蟹とも。
かに‐ぼたん【蟹牡丹】
文様・紋所の名。牡丹の花と葉の形をカニに見立てて名づけたもの。
かにまん‐じ【蟹満寺】
京都府木津川市山城町綺田にある新義真言宗智山派の寺。山号は普門山。行基の開創と伝える。正徳元年(1711)智積院の...
かに‐みそ【蟹味噌】
1 カニの内臓やくず肉を味噌などで練り合わせたなめ味噌。 2 カニの内臓。
科(か)に盈(み)ちて後(のち)進(すす)む
《「孟子」離婁下から。「科」はくぼんだ所の意》水が流れるとき、くぼんだ所があると、まずそこにたまってから先へ流れて...
かに‐むし【蟹虫/擬蠍】
蛛形(ちゅけい)綱カニムシ目の節足動物の総称。体長2〜3ミリで、サソリに似るが、尾部はない。触肢はカニのはさみに似...
かにめ‐くぎ【蟹目釘】
カニの目状に、頭部が半球形になった鋲釘(びょうくぎ)。板戸などに用いる。
かにも‐かくにも
[副]「かにかくに」を強めた語。とにかく。いずれにせよ。「白髪生ふることは思はず変若水(をちみづ)は—求めて行かむ...
かに‐もじ【蟹文字】
《カニが横にはうところから》欧文、特に英文をさしていう明治初期の語。横文字。蟹行(かいこう)文字。
かに‐もり【掃守/掃部】
古代の職名。宮中の掃除、敷物・設営のことなどをつかさどった。