くちのしま‐うし【口之島牛】
トカラ列島の口之島に生息する、野生化した日本在来の牛。トカラ牛。
くち‐の‐とら【口の虎】
言葉から生じるわざわいの恐ろしいことのたとえ。
口(くち)の虎(とら)は身(み)を破(やぶ)・る
言葉を慎まないために、ついに身を滅ぼしてしまうたとえ。
くち‐の‐は【口の端】
1 言葉のはしばし。口先。くちは。「無理に言わせられた表面の—に過ぎないのだ」〈左千夫・春の潮〉 2 うわさ。評判...
口(くち)の端(は)に掛(か)か・る
人々の話の種にされる。うわさされる。「徐々(そろそろ)人の—・るようになりましたものですから」〈二葉亭訳・めぐりあひ〉
口(くち)の端(は)に掛(か)・ける
評判にする。
口(くち)の端(は)に上(のぼ)・る
うわさになる。話の種になる。「世間の—・る」 [補説]「口の端にあがる」と読むのは誤り。
くち‐のみ【口飲み/口呑み】
容器に入った水や酒などを、小さな器に移さずにそのまま飲むこと。「徳利から—にする」
くち‐の‐よ【口の世】
食っていくのがやっとの状態。また、その程度のわずかな手当。「やうやう—で抱へられ」〈浮・永代蔵・五〉
くち‐は【口端】
「口の端(は)」に同じ。
口(くち)は口(くち)心(こころ)は心(こころ)
口に出して言うことと、心で思っていることとが別であること。
口(くち)は心(こころ)の門(もん)
心の中で思っていることは、口に出してしまいがちである。本心は思わず言葉にしてしまうものである。
くち‐はっちょう【口八丁】
[名・形動]口が達者なこと。また、その人や、そのさま。口巧者(くちごうしゃ)。→八丁
くちはっちょう‐てはっちょう【口八丁手八丁】
[名・形動]しゃべることもやることも達者なこと。また、そのさま。口も八丁手も八丁。手八丁口八丁。「—な男だけに世渡...
くち‐は・てる【朽(ち)果てる】
[動タ下一][文]くちは・つ[タ下二] 1 すっかり腐ってもとの形をなくしてしまう。「—・てた山小屋」 2 世に知...
くち‐はばた・い【口幅たい】
[形]「口幅ったい」に同じ。「—・くてお願いも申されねば」〈一葉・花ごもり〉
くち‐はばった・い【口幅ったい】
[形]言うことが身の程を知らず、生意気である。「—・いことを言うようですが」
くち‐ばみ【蝮】
《「くちはみ」とも》マムシの古名。「—に螫(さ)されたる人」〈徒然・九六〉
口(くち)は禍(わざわい)の門(かど)
不用意な言葉から災難を招くことがあるので、言葉は慎むべきものであるという戒め。口はわざわいの門(もん)。口はわざわ...
くち‐ば【朽(ち)葉】
1 枯れ落ちた葉。落ちて腐った葉。落ち葉。《季 冬》「水底の—にありぬ鯉の影/三鬼」 2 「朽葉色」の略。
くちば‐いろ【朽葉色】
1 枯れた落ち葉のような色。赤みを帯びた黄色。 2 襲(かさね)の色目の名。表は赤みがかった黄色、裏は黄色。秋に用いる。
くち‐ばし【嘴/喙】
《「口端(くちばし)」の意》鳥類の口の部分に突出する、上下のあごの骨の表面が角質化したもの。えさをとるほか、水飲み...
嘴(くちばし)が黄色(きいろ)・い
《ひな鳥のくちばしが黄色いところから》年が若くて経験の足りないことをあざけっていう言葉。「まだまだ—・くて頼りにな...
くち‐ばし・る【口走る】
[動ラ五(四)] 1 無意識のうちにしゃべってしまう。「激怒してあらぬことまで—・る」 2 調子に乗って、言っては...
嘴(くちばし)を容(い)・れる
自分とは直接関係のないことに横から口出しをする。容喙(ようかい)する。「人のすることにすぐ—・れたがる」
嘴(くちばし)を挟(さしはさ)・む
「嘴を容(い)れる」に同じ。
嘴(くちばし)を鳴(な)ら・す
1 しゃべりたてる。 2 歯ぎしりをして悔しがる。「女—・し…思ひ死にをさしたその恨みにと飛んでかかるを」〈浮・一...
くち‐ばや【口早/口速】
[名・形動] 1 ものの言い方がはやいこと。また、そのさま。はやくち。「—に話す」 2 食べ方のはやいさま。「納戸...
くち‐ばや・し【口早し/口速し】
[形ク]口のきき方がはやい。本などの読み方がはやい。歌などの受け答えがはやい。「極めて—・くして、人の一巻を誦(じ...
くち‐ばん【口番】
劇場の楽屋の出入り口で番をする人。
くち‐ぱく【口ぱく】
《口だけをぱくぱくと動かすことから。「口パク」と書くことが多い》録音や他人の音声に合わせて、発声せずに口を動かすこ...
くちぱく‐アプリ【口ぱくアプリ】
⇒リップシンクアプリ
くちぱく‐どうがアプリ【口ぱく動画アプリ】
⇒リップシンクアプリ
くち‐ひき【口引き/口曳き】
「口付き5」に同じ。「—の男」〈徒然・一〇六〉
くち‐ひげ【口髭】
鼻の下に生やしたひげ。
くち‐ひそ・む【嚬む】
[動マ四]苦々しげに口をゆがめる。「怪しく、僻僻(ひがひが)しくもてなし給ふを、もどき、—・み聞こゆ」〈源・総角〉
くち‐ひろ・い【口広い】
[形][文]くちひろ・し[ク]《近世語》偉そうな口をきくさま。口はばったい。「かう言っちゃあ—・いこったが」〈洒・...
くち‐び【口火】
1 爆薬やガス器具などに点火するのに用いる火。 2 物事の起こるきっかけや原因。「事故が騒ぎの—となる」
くち‐びょうし【口拍子】
1 口で拍子をとること。また、その拍子。 2 言葉の調子のよさ。「—に乗る」
くち‐びらき【口開き】
1 「口切り1」に同じ。 2 「口開(くちあ)け2」に同じ。
くち‐びる【唇/脣】
1 口腔の入り口を囲む薄い皮に覆われた部分。飲食・発音・呼吸の器官。口唇(こうしん)。 2 花びら。「春くれど野べ...
唇(くちびる)亡(ほろ)びて歯(は)寒(さむ)し
《「春秋左伝」僖公五年から》互いに助け合う関係にあるものの一方が滅びると、他の一方も危うくなるたとえ。唇亡歯寒(し...
唇(くちびる)を反(かえ)・す
《「史記」平準書から》憎んで悪口を言う。唇を翻(ひるがえ)す。「万人—・すべし」〈平家・八〉
唇(くちびる)を噛(か)・む
怒りやくやしさをこらえる。「いつも決勝戦で敗れ、いく度—・んだことであろうか」
唇(くちびる)を尖(とが)ら・す
不平不満のある顔つきをする。また、不満そうにものを言う。口をとがらす。
唇(くちびる)を翻(ひるがえ)・す
「唇を反(かえ)・す」に同じ。「見る人眉を顰(ひそ)め、聴く人—・す」〈太平記・一〉
口火(くちび)を切(き)・る
物事を他に先がけて行って、きっかけをつくる。「攻撃の—・る」「論議の—・る」 [補説]「口火を付ける」「口火を開く...
くち‐ふうじ【口封じ】
[名](スル) 1 秘密などをしゃべらないようにさせること。口止め。「金を渡して—する」 2 俗に、秘密が漏れない...
くち‐ふさぎ【口塞ぎ】
1 「口止め1」に同じ。「せめて一円歟二円もありゃア、一寸—をする訳だが」〈逍遥・当世書生気質〉 2 客に供する料...
くち‐ふたげ【口塞げ】
「口塞ぎ1」に同じ。「いとほしと思ひながら—に言へば」〈落窪・二〉