しお‐がれ【潮涸れ】
潮の引くこと。潮干(しおひ)。「波越さぬ浦の干潟の—に心とたちて鳴く千鳥かな」〈新千載・冬〉
し‐おき【仕置き】
[名](スル) 1 (多く「おしおき」の形で用いる)こらしめのために罰すること。特に、子供などに体罰を加えてしかる...
しお‐ぎ【塩木】
《「しおき」とも》塩竃で海水を煮つめる燃料にする薪。「焼かぬ間は—を運び」〈謡・須磨源氏〉
しおき‐しゃ【仕置き者】
取り締まりをする者。「蔵人是を腹立(ふくりふ)して—にさし向かひ」〈浮・伝来記・五〉
しおき‐ば【仕置き場】
処刑を行う場所。刑場。
しおき‐ばなし【仕置き話】
為政者の取り締まり方などに関する話。「酒も大方に過ぎて所の—」〈浮・一代男・二〉
しおき‐もの【仕置き者】
刑罰を受ける者。罪人。「悪事かさなりこのたび—なれども」〈浮・桜陰比事・一〉
しお‐きり【潮切り】
1 江戸後期の荷船の、舷外に突出した船梁の前面につけた三角形のあて木。水切り。 2 和船の水押(みよし)の水中部分...
しお‐ぎく【潮菊】
キク科の多年草。四国南部の海岸のがけに生え、高さ30〜50センチ。葉はへら形で浅い切れ込みがある。秋、枝の先に多数...
し‐お・く【為置く/仕置く】
[動カ四] 1 処置する。しておく。「あるべき事どもなど—・かせ給ひけり」〈栄花・布引の滝〉 2 処罰する。こらし...
しお‐くぐ
カヤツリグサ科の多年草。海辺の湿地に生え、地下茎から長さ約20センチの細い葉を出す。夏、茎を伸ばし、先に穂状の雄花...
しお‐くび【塩首/潮頸/入首】
槍の穂先の柄に接した部分。けらくび。
しお‐くみ【潮汲み/汐汲み】
塩を作るために海水をくむこと。また、その人。 [補説]曲名別項。→汐汲
しおくみ【汐汲】
歌舞伎舞踊。長唄。2世桜田治助作詞、2世杵屋正次郎作曲。謡曲の「松風」に取材したもの。七変化「七枚続花の姿絵」の一...
しおくみ‐ぐるま【潮汲み車】
海水をくみ入れた桶を運ぶ車。「—わづかなる、憂き世にめぐるはかなさよ」〈謡・松風〉
し‐おくり【仕送り】
[名](スル)生活・勉学を援助するため金品を送ること。また、その金品。「母へ—する」
し‐おく・る【仕送る】
[動ラ五(四)]生活・勉学を援助するため金品を送る。仕送りをする。「先生のお宅にいることになれば、着物や何かも—・...
しお‐ぐもり【潮曇(り)】
潮が満ちてくるときの水蒸気で、空が曇ること。また、潮けのため海上が曇って見えること。
しお‐け【塩気】
食物などの中に含まれている塩の分量。塩分。また、塩味(しおあじ)。「—をきかせる」
しお‐け【潮気】
海上の、塩分を含んだ湿り気。
しお‐けぶり【塩煙】
「しおけむり(塩煙)」に同じ。「浦風に焼く—吹きまどひたなびく山の冬ぞさびしき」〈拾遺愚草・上〉
しお‐けぶり【潮煙】
「しおけむり(潮煙)」に同じ。「蹄(ひづめ)に蹴立つる—」〈浄・百人上﨟〉
しお‐けむり【塩煙】
塩を作るとき、塩竈から立ち上る煙。塩を焼く煙。しおけぶり。
しお‐けむり【潮煙】
波が砕けて飛び散るしぶき。しおけぶり。「岩礁に—が上がる」
しお‐こうじ【塩麹】
麹に塩と水を加えて発酵させた調味料。料理の味付けに使うほか、漬け物の床などにする。
しおこうじ‐どおり【塩小路通り】
京都市街地を東西に走る道路の呼び名。東の東大路通りから京都駅北正面を抜けて、西の大宮通りに至る。全長約2.2キロ。
しお‐ごし【潮越し】
《「しおこし」とも》樋(とい)などをかけて海水を引くこと。また、くみ送ること。「—のかけひもうつす雪間よりいかでた...
しお‐こしょう【塩胡椒】
[名](スル)塩とコショウで味つけすること。「肉に—する」
しお‐こんぶ【塩昆布】
板こんぶを角切りまたは細切りにし、濃口醤油(こいくちしょうゆ)を主材料にした調味液を加えて、とろ火で煮つめた食品。...
しおごし‐の‐まつ【潮越しの松】
松尾芭蕉が「奥の細道」の紀行で立ち寄り、詠嘆した景勝地の松。現在の福井県あわら市にあった。枝が海面上にのびていて、...
しお‐ごり【潮垢離】
海水でみそぎをすること。
しお‐ごろも【潮衣】
海水をくむときに着る着物。また、海水でぬれた着物。「汀(みぎは)の満ち干の—の、袖を結んで肩に掛け」〈謡・松風〉
しお‐さい【潮騒】
《「しおざい」とも》潮の満ちてくるときに、波の騒ぎ立つ音。 [補説]書名別項。→潮騒
しおさい【潮騒】
三島由紀夫の長編小説。昭和29年(1954)刊行。伊勢湾の小島を舞台とする、純朴な青年と少女の恋愛物語。古代ギリシ...
しお‐さき【潮先】
1 潮の満ちてくる時。また、満ちてくる潮の波先。しおがしら。 2 物事の始まるとき。しお。しおどき。「—を見て飯に...
しお‐ざけ【塩鮭】
塩漬けにした鮭。保存がきく。うす塩のものを荒巻(あらまき)、強く塩をしたものを塩引(しおび)きという。しおじゃけ。...
し‐おさめ【仕納め】
それをして終わりとすること。仕事・行動などの最後としてすること。「今年の仕事の—」「スキーの—」
しお‐ざかい【潮境】
1 異なった二つの潮流の境目。海峡や寒流と暖流との交流点で見られる。多くよい漁場になる。→潮目(しおめ) 2 物事...
しお‐ざかな【塩魚】
塩漬けにした魚。また、塩をふりかけた魚。
しおざわ【塩沢】
新潟県南魚沼市塩沢地区周辺で産出される、かすり模様の高級絹織物。塩沢絣(がすり)。
しおし【塩押し】
「しおおし」に同じ。
しお‐しお
[副]涙・雨などにぬれるさま。「飽かず悲しくてとどめ難く、—と泣き給ふ」〈源・行幸〉
しお‐しお【萎萎/悄悄】
[副]気落ちして元気がないさま。悄然(しょうぜん)。しょんぼり。「試合に負けて—(と)退場する」
しお‐じ【塩地】
モクセイ科の落葉高木。関東以西の山地に自生。葉は羽状複葉。初夏、枝の上部に小花を多数つける。
しお‐じ【潮路】
1 海流の流れる道。しおみち。 2 海上の道。海路。船路(ふなじ)。「八重の—を行く」
しおじぎょう‐ほう【塩事業法】
塩専売制度の廃止に伴い、塩事業の適切な運営よる良質な塩の安定的な供給の確保と塩産業の健全な発展を図るために必要な措...
しお‐じ・む【潮染む】
[動マ四] 1 潮水や潮気がしみこむ。「世をうみにここら—・む身となりてなほこの岸をえこそ離れね」〈源・明石〉 2...
しお‐じり【塩尻】
1 塩田で砂を円錐形に盛り上げたもの。これに海水を注ぎ、天日に乾かして塩分を付着させる。「なりは—のやうになむあり...
しおじり【塩尻】
長野県中央部の市。もと中山道の宿場町。中央本線と篠ノ井線の交点。ワインの製造・精密工業が行われる。人口6.8万(2...
しおじり【塩尻】
江戸中期の随筆。天野信景(あまのさだかげ)著。元禄10年(1697)ごろから享保18年(1733)までに執筆。現存...