ただ【直】
[名・形動ナリ] 1 曲がっていないこと。また、そのさま。まっすぐ。「春霞井の上(へ)ゆ—に道はあれど」〈万・一二...
ただ【徒/只】
《「直(ただ)」と同語源》 [名] 1 取り立てて値打ちや意味がないこと。普通。「—の人」「—のからだではない」 ...
ただ【多田】
姓氏の一。 [補説]「多田」姓の人物多田富雄(ただとみお)多田南嶺(ただなんれい)多田満仲(ただのまんじゅう)多田...
ただ【唯/只/但】
《「直(ただ)」と同語源》 [副] 1 そのことだけをするさま。それよりほかにないと限定するさま。ひたすら。もっぱ...
ただ…までだ
《「までだ」は、副助詞「まで」+断定の助動詞「だ」》事態はそれだけで、それ以外の事を考える必要はないという意味を表...
ただ‐あり【徒有り】
[名・形動ナリ]飾り気がないこと。ありふれていること。また、そのさま。ありのまま。平凡。「をかしきすぢなど立てたる...
ただ‐い【直居】
板敷きなどに直接すわること。「—にゐるに、むしろ、たたみをとらせばやと思へども」〈宇治拾遺・九〉
ただ‐い【徒居/只居】
なにもしないでむだに時を過ごすこと。「暫時も—せず」〈浮・永代蔵・四〉
た‐だい【多大】
[名・形動]数量・規模などが非常に大きいこと。また、そのさま。「—な(の)損害を被る」 →莫大(ばくだい)[用法]
ただ‐いま【只今/唯今】
[名] 1 今この時。現在。「—の時刻は午前九時です」「—用意しています」 2 ごく近い過去。ほんの少し前。今しが...
ただ‐うど【徒人/直人/只人】
「ただびと」の音変化。
ただ‐か【直香/直処】
語義未詳。その人自身、そのもの自体の意か。一説に、その人のけはいやようすの意ともいう。「聞かずして黙(もだ)もあら...
ただ‐がお【徒顔/只顔】
化粧していないありのままの顔。素顔(すがお)。「この女房の湯より上がって、—ならんを見せて」〈太平記・二一〉
ただ‐ぎぬ【徒衣】
染色したり練ったりしてない衣。「唐綾(からあや)、—一つまぜず、皆赤色」〈宇津保・あて宮〉
ただ‐く【只句】
連歌で、発句以外の句をいう。
ただ‐ぐい【只食い】
[名](スル)代金を払わずに食べること。
ただ‐こえ【直越え】
まっすぐに越えること。「—のこの道にてし押し照るや」〈万・九七七〉
ただ‐ごと【徒言/只言】
《古くは「ただこと」》技巧などを用いない、ありのままの言葉。歌語でも比喩でもない日常の言葉。「これは、—に言ひて、...
ただ‐ごと【徒事/只事/唯事】
《古くは「ただこと」》取り立てていうほどのこともない事柄。普通のこと。多く、あとに打消しの語を伴って用いる。「あの...
ただごと‐うた【徒言歌】
古今集仮名序の和歌の六義(りくぎ)の一。物にたとえないで、ありのままに詠んだ歌。江戸時代、小沢蘆庵(おざわろあん)...
ただ‐さえ【唯さえ】
[連語]「ただでさえ」に同じ。「—暗い室(へや)の天井も」〈漱石・倫敦塔〉
ただ‐さ・す【直差す】
[動サ四]日光が直接照らす。直射する。「朝日の—・す国、夕日の日照る国なり」〈記・上〉
ただ‐し【但し】
《副詞「ただ」に副助詞「し」が付いたものから》 [接] 1 前述の事柄に対して、その条件や例外などを示す。しかし。...
ただし・い【正しい】
[形][文]ただ・し[シク] 1 形や向きがまっすぐである。 ㋐形が曲がったりゆがんだりしていない。「線に沿って—...
ただし‐がき【但(し)書(き)】
「但し」の語を書き出しにして、前文の内容などについての説明・条件・例外などを書き添えた文。「契約書の末尾に—を付ける」
ただし‐は【但しは】
[接]「但し3」に同じ。「此通用金で塩を買うと味噌を買うと、—来年先来年(さらいねん)迄貯えて置うと」〈加藤弘之・...
ただ‐じ【直路/直道】
《古くは「ただち」》 1 目的の所へまっすぐ行く道。「妹に逢はむと—から我は来つれど」〈万・二六一八〉 2 物事の...
ただ・す【正す】
[動サ五(四)] 1 よくないところ、まちがっているところをなおす。正しくする。「誤植を—・す」 2 乱れていると...
ただ・す【糺す】
[動サ五(四)]《「正す」と同語源》物事の理非を明らかにする。罪過の有無を追及する。「事件の真相を—・す」「事の是...
ただ・す【質す】
[動サ五(四)]《「正す」と同語源》不明な点などを聞いて、明らかにする。問い確かめる。「疑問点を専門家に—・す」 ...
ただす‐つかさ【弾正台】
⇒だんじょうだい(弾正台)1
ただす‐の‐かみ【糺の神】
京都市左京区の賀茂御祖(かもみおや)神社と、その摂社の河合神社の祭神。
ただす‐の‐もり【糺の森】
京都市左京区の賀茂御祖(かもみおや)神社内の森。賀茂川・高野川の合流点にある。和歌で「質(ただ)す」に掛けて用いら...
ただ‐ただ【唯唯/只只】
[副]「ただ」を強めていう語。ひたすら。もっぱら。「—みごとというほかはない」「—友の無事を祈る」
ただち‐に【直ちに】
[副] 1 間に何も置かないで接しているさま。直接。じかに。「窓は—通りに面している」「その方法が—成功につながる...
ただ‐で‐さえ【唯でさえ】
[連語]通常の場合でさえ。そうでなくても。たださえ。「—安いのに、バーゲンともなると破格の安さだ」
徒(ただ)では済(す)まないぞ
このままでは済まない、必ず仕返しをする、の意で、別れぎわに言う言葉。ただでは置かないぞ。「おぼえていろ。—」
ただ‐とみお【多田富雄】
[1934〜2010]免疫学者。茨城の生まれ。昭和46年(1971)サプレッサーT細胞の発見で注目される。免疫学と...
ただ‐とも
ソフトバンク(旧ソフトバンクモバイル)が提供していた携帯電話の通話サービスの一つ。決められた時間帯において、同社の...
ただ‐とり【只取り】
[名](スル)《「ただどり」とも》ただで手に入れること。代償を払わないで自分のものにすること。
只取(ただと)り山(やま)の時鳥(ほととぎす)
ただで手に入れることを、しゃれていう語。只取り山。「酒は奈良からや、京からや、伊丹からや、池田からや、—」〈胆大小心録〉
ただ‐なか【直中/只中】
1 まん中。「大海の—に浮かぶ島」 2 まっ最中。まっ盛り。「暴風雨の—に外出する」 3 その代表。随一のもの。「...
ただ‐なら◦ず
[連語] 1 普通でない。ただごとでない。「—◦ぬけはい」 2 (「…もただならず」の形で)それどころの程度ではな...
ただ‐なんれい【多田南嶺】
[1698〜1750]江戸中期の国学者。摂津の人。名は義俊。壺井義知らに音義説・有職故実を学び、また、八文字屋自笑...
ただ‐に【唯に】
[副]単に。もっぱら。ただ。多く、下に打消しの語を伴う。「—勉学のみならずスポーツにもすぐれている」
徒(ただ)の鼠(ねずみ)ではない
尋常の者ではない。油断のならないやつである。
ただ‐の‐まんじゅう【多田満仲】
源満仲(みなもとのみつなか)の異称。
ただ‐のり【只乗り】
[名](スル)料金を払わないで乗り物に乗ること。無賃乗車。→薩摩守(さつまのかみ)
ただのり【忠度】
謡曲。二番目物。世阿弥作。須磨の浦で野宿した僧の夢に平忠度の霊が現れ、読み人知らずとなっている千載集の自作の歌に作...
ただ‐はて【直泊て】
まっすぐ目的地へ行って泊まること。「大伴の三津(みつ)の浜辺に—にみ舟は泊(は)てむ」〈万・八九四〉