つの【角】
1 動物の頭部に突き出た、堅い骨質や角質のもの。「牡鹿(おじか)の—」 2 物の表面などに突き出ているもの。とがっ...
つの‐かくし【角隠し】
1 婚礼の際、和装の花嫁が用いるかぶり物。文金高島田の上に留める細長い布で、表は白絹、裏は紅絹。揚げ帽子から変化し...
つの‐がい【角貝】
1 ゾウゲツノガイ科の貝。貝殻は約10センチの細長い弓形の円筒形で先が細まり、角状。房総半島以南に分布、海底の砂中...
つの‐がえる【角蛙】
無尾目レプトダクチルス科の両生類。体長10〜15センチ。頭と口が大きく、上まぶたが角状の突起となり、体は緑・黒・褐...
つの‐がき【角書(き)】
浄瑠璃の名題(なだい)、歌舞伎の外題(げだい)、書物の題名などの上に、その主題や内容を示す文字を2行または数行に割...
つの‐がに【角蟹】
クモガニ科のカニ。水深30〜100メートルの海底にすむ。甲は山高の三角形で前端から長いとげが伸び、体表に海藻や海綿...
つの‐がみ【角髪】
1 「揚巻(あげまき)」に同じ。 2 江戸時代、元服前の少年が結った角前髪(すみまえがみ)。
つの‐がら【角柄】
窓枠で、水平枠が垂直枠より突き出している部分。
つ‐の‐くに【津の国】
摂津(せっつ)国の古称。
つのくに‐の【津の国の】
[枕]摂津(せっつ)の国にある地名と同音の「なには」「泣かず」「来(こ)や」「長らへ」「見つ」などにかかる。「いに...
つのくにや‐とうべえ【津国屋藤兵衛】
細木藤兵衛(さいきとうべえ)の異称。
つの‐ぐ・む【角ぐむ】
[動マ四]草木の芽が角のように出はじめる。葦(あし)・荻(おぎ)・薄(すすき)・真菰(まこも)などに多くいう。「—...
つの‐ぐり【角繰り/角髻】
江戸時代、庶民の間で行われた女性の髪形の一。髪をぐるぐると巻き上げ、笄(こうがい)をさしてとめたもの。
つの‐こ【角粉】
鹿などの角を焼き、粉砕した磨き粉。塗り漆の面を磨いて光沢を出すのに用いる。
つの‐ごけ【角苔】
1 ツノゴケ科のコケ植物。道ばたなどの湿った所に群生。濃緑色の葉状体から、高さ3〜4センチの円柱状の胞子体が出て、...
つの‐ごま【角胡麻】
ツノゴマ科の一年草。高さ約90センチ。全体が柔らかい毛で覆われ、葉は円状心臓形。夏、白色か紫色で黄色い斑点のある花...
つの‐さわう
[枕]語頭に「石(いは)」をもつ語にかかる。「—石見(いはみ)の海の」〈万・一三五〉
つの‐ざいく【角細工】
1 動物の角に細工をほどこすこと。また、その細工物。 2 「張り形」の異名。
つの‐ざめ【角鮫】
ツノザメ目ツノザメ科の海水魚。全長約1メートル、灰褐色。2基ある背びれの前縁に鋭いとげがあり、しりびれはない。日本...
つのしま‐おおはし【角島大橋】
山口県西部、下関市豊北町神田と同町角島間に架かる橋。全長1780メートル。平成12年(2000)完成。沖縄県国頭(...
つの‐ずきん【角頭巾】
⇒すみずきん(角頭巾)
つの‐ぜみ【角蝉】
1 半翅(はんし)目ツノゼミ科の昆虫の総称。セミに似るが体長1センチほどで、胸には側方や背方に伸びる突起をもつ。植...
つのだ【角田】
姓氏の一。 [補説]「角田」姓の人物角田喜久雄(つのだきくお)つのだじろう
つの‐だいし【角大師】
1 元三(がんざん)大師良源(りょうげん)のこと。また、夜叉(やしゃ)の形相をかたどったという、2本の角の生えたそ...
つのだ‐きくお【角田喜久雄】
[1906〜1994]小説家。神奈川の生まれ。伝奇小説「妖棋伝(ようきでん)」などで注目を集めるが、戦後は本格推理...
つの‐だし【角出】
スズキ目ツノダシ科の海水魚。本州中部以南の岩礁にすみ、全長約20センチ。体形は菱形で側扁し、背びれの第3棘(きょく...
つのだ‐じろう
[1936〜 ]漫画家。東京の生まれ。本名、角田次朗。少年向けのギャグ漫画からキャリアをスタートさせるが、のちに恐...
つの‐だらい【角盥】
左右に2本ずつ角のような長い柄のついた小さなたらい。多くは漆塗りで、うがい・手洗いなどに用いた。→耳盥(みみだらい)
つの‐だる【角樽】
柄樽(えだる)の一種。角のような大きな柄をつけ、胴を朱または黒の漆で塗り、祝儀のときの進物として酒を贈るのに用いた。
つの‐つきあい【角突(き)合い】
《「つのづきあい」とも》仲が悪くてよくけんかをすること。いがみ合い。「部内で—が絶えない」
角(つの)突(つ)き合(あ)わ・せる
仲が悪くていつも衝突している。「ことあるごとに—・せている」
つの‐とかげ【角蜥蜴】
イグアナ科の爬虫(はちゅう)類。体長約10センチのトカゲ。米国の砂漠地帯に生息し、体は平たく、胴は楕円形。頭部や背...
つの‐とんぼ【角蜻蛉】
脈翅(みゃくし)目ツノトンボ科の昆虫。夏、草原を飛び、体長3センチくらいでトンボに似るが、触角は長くて先端が膨れ、...
つの‐はしばみ【角榛】
カバノキ科の落葉低木。山地に生え、葉は倒卵形。3月ごろ、穂状の雄花と頭状の雌花とがつく。果実はふつう2個が向き合っ...
つの‐はず【角筈】
動物の角で作った弓・矢の筈。
つの‐ふで【角筆】
「角筆(かくひつ)」に同じ。
つの‐ぶえ【角笛】
動物の角でつくった笛。牧童などが牛や羊を追うのに用いる。
つの‐へん【角偏】
漢字の偏の一。「解」「触」などの「角」の称。
つの‐また【角叉】
スギノリ科の紅藻。波の荒い海岸に群生する。長さ約15センチ、平たく葉状で、二またに分かれ、色は暗緑・淡紅・紫色など...
つの‐むすび【角結び】
ひもの結び方の一。こま結びにしたひもの両端を、角のように長く出したもの。
つのめ‐だ・つ【角目立つ】
[動タ五(四)]目に角(かど)を立てる。いきりたって対立する。かどだつ。「何かにつけて、たがいに—・った」〈万太郎...
つのめ‐どり【角目鳥】
ウミスズメ科の鳥。全長約35センチ。頭と背は黒く、顔と腹は白い。くちばしは大きく、左右からつぶしたように平たい。目...
つの‐もじ【角文字】
《「牛の角文字」の略》平仮名の「い」の字。また、「いとし」と続けるところから、恋文のこと。→二つ文字「問はぬもうし...
つのや‐づくり【角屋造(り)】
民家形式の一。母屋から直角に突き出した棟をもち、平面がL字形またはT字形となるもの。
つの‐ゆみ【角弓】
筈(はず)を角でつくった弓。〈和名抄〉
つの・る【募る】
[動ラ五(四)] 1 ますます激しくなる。こうじる。「寒さが—・る」「思いが—・る」 2 広い範囲に呼びかけて集め...
角(つの)を折(お)・る
高慢な態度や強情を張るのをやめて、すなおになる。「双方が—・って仲直りする」
角(つの)を矯(た)めて牛(うし)を殺(ころ)す
《牛の曲がっている角をまっすぐに直そうとして、かえって牛を死なせてしまうことから》小さな欠点を直そうとして、かえっ...
角(つの)を出(だ)・す
女性が嫉妬(しっと)する。焼きもちを焼く。角を生やす。「遅くなると女房が—・す」
角(つの)を生(は)や・す
「角を出す」に同じ。